N88-BASIC(86) OPEN命令

OPEN

機能
ファイルを開く
書式
OPEN ファイルディスクリプタ [FORモード] AS [#]ファイル番号
文例
OPEN "CAS1:TEST" FOR INPUT AS #1
OPEN "LINES.DAT" FOR OUTPUT AS #2
OPEN "2:DATA1" AS #1
OPEN "COM:N81XN" AS #1

この命令は,〈ファイルディスクリプタ〉で指定したファイルをオープンして入出力操作のための専用バッファを用意し,それに〈ファイル番号〉をつけます.以後,ファイルへの入出力は, 〈ファイル番号〉を指示することにより行います.

プログラム中で,複数のOPENを使うことにより,同時に複数のファイルをオープンすることができます.同時にオープンできるファイル数は,最高15ですが.BASICの起動時に"How many files (0-15) ?"で指定した数を超えてオープンすることはできません.複数のファイルをオープンする場合. 〈ファイル番号〉にはそれぞれ異なった数値を指定します.〈ファイル番号〉には. 1から15までの数値を指定することができますが. BASIC起動時に指定した数を超えてはなりません.

〈モード〉はファイルへのアクセス方法を指定するものです.モードには次の4種類があります.

FOR〈モード〉を指定した場合,シーケンシャルファイルに対して入出力を行うことを指示 します.

FOR〈モード〉を省略した場合,ランダムファイルに対して入出力を行うことを指示します.

〈ファイルディスクリプタ〉に指定したファイルがRS-232C回線ファイルの場合は,シーケンシャル入出力ですが,ランダム入出力と同様. FOR〈モード〉は省略してください.

ランダム入出力を行うためには.OPENを実行して用意した専用バッファに対し.FIELDによりフィールド変数を割り当てなければなりません.

注意:

INPUT(入力)モード, APPEND(追加)モードでは,指定されたファイルが存在しないと. OPEN実行時に、"File not found"エラーとなります. OUTPUT(出力)モードでは,常に指定された名前のファイルが新しく作られ,同一名のファイルがあった場合にはそのファイルは削除されて新しく作り直されます.ランダムモードでは,指定されたファイルが存在しないと新たに作られますが,すでに存在しているときは指定ファイルに対して入出力が行われます(OPEN実行時にファイルの削除や破壊は起こりません).

RS-232C回線ファイルをオープンする場合は. 〈ファイルディスクリプタ〉として,ファイル名 COM〈回線番号〉に続けて,パリティチェック,データビット長などを指定する必要があります. 指定形式は次のとおりです.

COM[〈回線番号〉]:[〈パリティチェック〉[〈データビット長〉[〈ストップビット長〉[〈 Xパラメータ〉[〈Sパラメータ〉]]]]]

〈回線番号〉はRS-232C回線の番号を表し, 1, 2, 3で指定します.省略すると1となります.なお, 2, 3は, RS-232C拡張インタフェースボードが必要です.

〈パリティチェック〉はE,0, Nで表し,それぞれ偶数パリティ,奇数パリティ,パリティ無しを意味します.

〈データビット長〉は1文字を表すのに用いるビット数で, 7または8で指定します.

〈ストップビット長〉はストップビット数を決めるもので, 1, 2, 3で指定します. 1は1ビット, 2は1.5ビット, 3は2ビットを意味します.

〈Xパラメータ〉はXON/XOFFによる通信制御を行うことを指定します. Xが指定された場合XON/XOFF制御を行います. Nが指定された場合にはこの制御は行われません.

〈Sパラメータ〉は〈データビット長〉に7を指定したときに,キャラクタコード128以上の文字(カナ文字など)の入出力ができなくなるのを補助するパラメータです. SまたはNで指定します. Sを指定したとき入出力可能で, Nを指定したときは入出力不可能になります.

注意:

RS-232C回線ファイルに対してデータ送信中に, HELP, KEY, STOP, TIME$割り込みが発生すると,データは正しく送信されません.RS-232C回線ファイルに送信する前には,これらの割り込みを禁止しておく必要があります.

OPENで扱うことのできるファイル機器は次のとおりです.

ファイル 使用できるモード
ディスクファイル(ドライブ番号:) INPUT, OUTPUT, APPEND, 省略
RS-232Cコミュニケーションファイル(COM:) 省略
キーボードファイル(KBYD:) INPUT
スクリーンファイル(SCRN:) OUTPUT
プリンタファイル(LPT:) OUTPUT
注意:

スクリーンファイル(SCRN:)を指定した場合, 2バイト系日本語文字を出力することはできません.

参照: CLOSEサンプルプログラム1,26, 27, 2829

出典:N88-日本語BASIC(86)(Ver6.2) リファレンスマニュアル、日本電気株式会社、1991年発行


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