は、『Excel 西暦 2000年 問題対応製品ガイド』で説明しているとおり、下 2 桁の西暦表示についてもサポートしています。
- [切り取り]、[コピー]、[貼り付け] コマンド以外の方法で日付をアプリケーション間で転送する場合は、シリアル値に変換して転送する必要があります。1900 年代か 2000 年代かが不明確なテキスト形式で転送しないでください。正しい月日に解析されないことがあります。たとえば、「2/1/25」というテキストは、1925 年 2 月 1 日、1925 年 1 月 2 日、2025 年 2 月 1 日、2025 年 1 月 2 日、1902 年 1 月 25 日、2002 年 1 月 25 日のいずれにも解釈が可能です。システムのデフォルト設定である短い日付形式を変更して 4 桁の年が含まれるようにし、4 桁の西暦を使うことを習慣にすると、誤って違う世紀の日付が入力された場合でも、常に日付が表示されるようにできます。
- 定義された名前では参照が文字列で保存されます。そのため、日付をシリアル値で保存せずに、下 2 桁の西暦を使用すると、正しく認識されないことがあります。定義された名前を使用しても問題が発生します。これは、システムの短い日付形式を文字列の日付以外の形式にしている場合に、正しく計算されないためです。シリアル日付を格納しているセルを参照する名前を定義すると、この問題は両方とも避けることができます。たとえば、"M/d/y" の設定で "2/1/99" を参照する名前が定義されると、日付は 1999 年 2 月 1 日を参照します。同じ定義名と文字列でも、"d/M/y" の設定から参照されると、日付は 1999 年 1 月 2 日になります。この場合、定義名の文字列 "2/1/99" を「=DATE(1999,2,1)」で置換すると、日付の解釈が変わってしまうのを避けることができます。
マイクロソフトは、ユーザーが Excel 97 以降で作成した解法で西暦 2000 年問題を識別するのに役立つアドイン ツールをご用意しました。
- 日付関数検査ウィザードは、ワークブック内の下 2 桁の西暦がテキスト形式の日付として引数に指定している、ワークシート関数を検査することができます。この関数の計算結果は以前のバージョンの Excel と異なる場合があります。
サブシステム |
コンポーネント |
備考 |
ファイル |
各種のファイル形式 |
下 2 桁の西暦を TXT、DIF、CSV、PRN などのテキスト ファイル形式で保存しないでください。
デフォルト フォントのデフォルトの列幅では、8 桁と区切り記号を 2 つ使用した日付形式の文字列が、途中で切り捨てられることがあります。この場合は列幅を広げるか、Courier New などの固定幅のフォントに変更してください。 |
データ |
インポート元 : テキスト、データベース、外部データ ソース
並べ替え |
データベースなどの外部ソースからデータをインポートすると、多くの場合、文字列としてインポートされます。西暦の下 2 桁の日付をインポートすると、1930-2029 カットオフ ルールによって解析されます。この方法は旧バージョンの Excel とは異なります。誤りを防ぐために 4 桁の西暦を使用してください。 |
基本操作 |
関数
日付入力
自然言語関数 |
テキスト形式の日付を参照する関数は 1930-2029 カットオフ ルールに従って解析されます。
日付入力は 1930-2029 カットオフ ルールに従って解析されます。 |
ビジュアル データ |
グラフ |
通常、グラフのラベルは表示用であり、計算には使用されません。したがって、あまり問題にはなりません。 |
Visual Basic/Visual Basic for Applications |
VB/VBA とセル間での転送 |
Visual Basic for Applications は、内部的に日付をシリアル値として扱います。この点は、Excel と同じです。ただし、VBA は "M/d/yy" 形式を使用するので、日付テキストを VBA 経由で転送しないでください。1900 年代または 2000 年代に正しく解析されないことがあるからです。システムの短い日付形式として M-d-y 以外の表記順を使用する国でも、日付テキストを VBA 経由で転送しないようにすると、問題が起きません。 |
システムの日付形式を短い形式から 4 桁の西暦を使用する形式に変更しない場合は、各セルの形式を個別に設定できます。[書式]、[セル]の順に選択し、[数値] タブの [ユーザー定義] を選択して 4 桁の西暦を入力します。
システムの短い日付形式を変更するには、次のようにしてください。Windows の [スタート] メニュー の [設定] をポイントし、[コントロール パネル] をクリックします。次に [地域] アイコンをダブルクリックし、[日付] タブをクリックします。[短い形式] ボックスで、4 桁の西暦 ("YYYY") を含む形式をクリックします。
Excel 2000 の Beta 2 はベータ製品なので有効期限がありますが、次の 2 種類の期間が設定されているので、Excel の 2000 年問題対応を確認することができます。1999 年 12 月 15 日〜 2000 年 3 月 15日、および 2000 年 12 月 15 日〜 2001 年 3 月 15 日
- テスト 1 - Excel が西暦 2000 年に問題なく移行することを確認します。
警告 : このテストを実施する前に、西暦 2000 年までにライセンス契約が切れるソフトウェアがないことを確認してください。特に、ベータ版のソフトウェア プログラムに注意してください (前のパラグラフをお読みください)。ライセンス契約が切れたと判断されたプログラムは、システム クロックをリセットした後も起動しなくなります。これは、ベータ版のオペレーティング システムを使用している場合に、特に問題になります。ネットワーク上でシステム クロックを変更すると、ネットワークに接続されている他のコンピュータに影響します。次のテストでシステム クロックを変更する場合は、あらかじめコンピュータを他のシステムから切り離してください。
システム クロックを 1999 年 12 月 31 日、午後 11 時 59 分に設定します。Excel を起動します。セル A1 (R1C1 モードの場合はセル R1C1) に「=NOW()」と入力します。2 分後、F9 キーを押します。A1 に入力した数式が再計算されます。日付と時刻が西暦 2000 年の日時になること、および Excel に何も異常がないことを確認します。確認後は、システム クロックの日付と時刻を元に戻すことを忘れないでください。
- テスト 2 - Excel が西暦 2000 年をうるう年として認識することを確認します。
Excel を起動します。セル A1 (R1C1 モードの場合はセル R1C1) に「"=DATE(2000,2,28)+1"」と入力します。計算結果が 2 月 29 日になること、および Excel が 2000 年をうるう年として正しく認識することを確認します。
補足 : 1900 年はうるう年ではありませんが、テスト時に Excel が 1900 年をうるう年として扱うことがあります。
このアルゴリズムは設計上のもので、Lotus 1-2-3 の日付との互換性を維持するために採用されました。グレゴリオ暦のうるう年の計算は、
次のように行われます。ある年を 4 等分でき、100 等分できない場合は、うるう年です。ある年を 100 等分でき、400 等分できない場合は、
うるう年ではありません。(詳細については、
Knowledge Base の記事 Q181370 を参照してください)。
Excel 2000 では、多くの Microsoft Office 2000 共有ファイルを使用しダイアログやツールバー、作業の自動化、オンライン ヘルプ、インストール、グラフィック、およびファイルの検索と入出力が処理されています。Excel 2000 に関する詳しい情報については、その Excel 2000 が含まれているバージョンの Office のマニュアルを参照してください。スタンドアロン製品の場合は、バージョンが 2000 である Microsoft Office のマニュアルを参照してください。