概要
Windows 環境では、ディスプレイフォント (画面表示用フォント) とプリンタ
フォントの 2 種類のフォントを使い分けることができます。モニタに表示した
内容をそのままプレゼンテーションに使用する時のように画面の見栄えを重視
したい時は、ディスプレイフォントを使用し、印刷結果を重視したい時は、プ
リンタフォントを使用します。ディスプレイフォントを設定している状態で印
刷を行うと、設定されているフォントがプリンタが使用できるフォントでない
場合があります。この時は Windows やプリンタドライバがプリンタで印刷で
きるフォントにおきかえて印刷をしたり、画面のビットイメージで印刷したり
します。
Windows アプリケーションソフトは、各アプリケーションソフトによって、デ
ィスプレイフォントのみを扱うもの、プリンタフォントのみを扱うもの、ディ
スプレイフォントとプリンタフォントの両方を扱えるものがあります。Excel
4.0 ではディスプレイフォントとプリンタフォントの両方を扱うことのできる
アプリケーションソフトになっています。
Excel 4.0 は、画面の解像度により異なりますが、明朝 14 ポイントか明朝 12
ポイントがデフォルトの標準フォントとして設定されています。そのため、ワ
ークシートを新規に作成し、特にフォントの設定を変更せずに印刷を行った場
合には、これらのフォントで印刷が行われ、プリンタによっては、きれいに
印刷されないことがあります。この場合、フォントをプリンタフォントに設定
しなおすことによって、プリンタのもつフォントで印刷できるようになります。
フォントの設定は次の方法で行います。
ワークシートの標準となるフォント(標準フォント)の設定方法
Excel 4.0 のワークシートでは、いくつかの書式が組み合わさった情報が
スタイルとしてすべてのセルに定義されています。(スタイルについては
マニュアル『機能事典-操作編』 205 ページを参照してください)デフォル
トの状態ではすべてのセルに標準というスタイルが定義されています。こ
の標準スタイルのフォント情報を変更することによってワークシートすべて
のセルのフォント情報を 1 度に変更することができます。標準スタイルの
フォントは標準フォントとよばれています。
手順
-
フォントの設定を行いたいワークシートをアクティブにします。
新規ワークシートならばアクティブセルはどこでもかまいませんが、す
でに何らかの書式が設定されているワークシート(罫線など)はデーター
入力範囲外をアクティブセルにしてください。
-
[書式] - [スタイル] コマンドを選択します。
-
スタイル名に "標準" と表示されていることを確認し、右側の "定義>>"
ボタンを選択します。
-
ダイアログボックスが拡張されます。(図 1 )
![[GRAPHIC: ]](JP410610A.gif)
-
変更のグループボックスから、[フォント] を選択すると、フォント設定
のダイアログボックスが表示されます。(図 2 )
![[GRAPHIC: ]](JP410610B.gif)
※ 図 2 は EPSON ESC/P プリンタドライバを選択している場合のものです。
-
フォントリストボックスの中に次のマークが付いているフォントに注目して
ください。これがプリンタフォントです。マークの付いているフォントを選
択すると、印刷するときプリンタの持つフォントで印刷することができます。
マークの付いているフォントを選択してください。
![[GRAPHIC: ]](JP410610C.gif)
-
サイズリストボックスからサイズを選択します。
-
<了解> ボタンを選択し、4. の画面に戻ったら、再度 <了解> ボタンを選択
します。
部分的なフォントの変更
表題や表の一部のフォントを変更したい場合には、次の方法で行います。
-
変更したいセルをアクティブセルにして、[書式] - [フォント] コマンドを
選択します。
-
フォントのダイアログボックスが表示されます。「ワークシートの標準とな
るフォント(標準フォント)の設定方法」の 5. でみたものと似ていますが、
右下に [標準フォント] チェックボックスがあります。
このチェックボックスが ON になっていると、「ワークシートの標準となる
フォント(標準フォント)の設定方法」で設定したフォントの種類とサイズ
がアクティブセルに設定されていることになります。
-
フォントを変更したい場合には、[標準フォント] チェックボックスを OFF
にし、 次のマークが付いているプリンタフォントを選択し、サイズを選択
してください。
![[GRAPHIC: ]](JP410610C.gif)
-
<了解> ボタンを選択します。
注意フォント設定時の注意
プリンタフォントは使用するプリンタによって種類、サイズが異なります。
フォントを設定する前に、必ず Windows のコントロールパネルで使用するプリ
ンタを設定してください。また、使用するプリンタを変更した場合にはプリン
タフォントの設定はやりなおす必要があります。
フォントの選択コマンドの使い分け
上記の手順でおわかりのように、Excel 4.0 では [書式] - [フォント] コマン
ドと [書式] - [スタイル] コマンドの 2 つのコマンドでフォントの設定が可
能ですが、ワークシート全体の標準となるフォント (標準フォント) は必ず
標準スタイルのフォントとして、[書式] - [スタイル] コマンドを使用して
設定してください。部分的なフォントの設定を行う場合には、スタイル定義
でも [書式] - [フォント] コマンドを使用していただいても結構ですが、
必ず標準フォントを設定した後に部分的なフォントを設定してください。
テキストボックス内のフォント
標準フォントはテキストボックス内のテキストのデフォルトフォントになります。