文書番号: 402706
最終更新日: 2002/10/07
この資料は以下の製品について記述したものです。
- Microsoft(R) Excel for Windows(R) Version 5.0 (以下 Excel 5.0)
この記事は、以前は次の ID で公開されていました: JP402706
概要
本文書は、フロッピーディスクから開いたブックを上書き保存する際に、「ディス
ク容量がいっぱいです。」というエラーメッセージが表示され、保存できなくなる
問題について解説したものです。
現象
フロッピーディスク内のファイルを開き、少しの編集後 [ファイル] - [上書き
保存] を実行すると「ディスク容量がいっぱいです」というエラーメッセージが
表示されてしまいます。そのファイルのサイズはフロッピーディスクの容量の半
分よりやや大きいくらいで(約 800K )フロッピーディスクの残り容量は充分に
残っています。
原因
この現象はフロッピーディスクからファイルを読み込み、上書き保存をする際に
発生しやすい現象です。原因は保存の際に作成されるテンポラリファイルです。
テンポラリファイルとは、Excel が作成する一時的な作業ファイルです。通常は
正常にファイルの保存が済むと削除されます。
[上書き保存] コマンドを実行した時、具体的には以下のような動作を行います。
既
に、800K のファイル( "TEST.XLS" とします。)が、1.44MB のフロッピー ディ
スクに入っていると仮定します。
TEST.XLS を開き、[ファイル] - [上書き保存]
コマンドを実行します。この [上書き保存] コマンドが実行された時点で、
"TEST.XLS" 以外に、"036BE400" のような英数字の混ざったファイル名のテン
ポラリファイルが作成され、このファイルに修正後のファイルの情報が書き込
まれます。この時点では、"TEST.XLS" と "036BE400" の2つのファイルがフロ
ッピー ディスクに存在する事になります。
"TEST.XLS" は、800K なので、フロッピー ディスクの残り容量は、約 600K ほど
になります。従って、"036BE400"は、600K まで書き込みが進むと、約 200K 分の
残り容量が不足します。ここで、「ディスク容量がいっぱいです」のエラーが表
示されます。
(このエラー メッセージの <OK> ボタンが押された時点で、作成途中のテンポラリ
ファイルは、削除されます。)
問題なく保存された場合には、そのテンポラリファイルの名前が変更され、元の
ファイルが削除されます。
以前のバージョンでは、[上書き保存] コマンドを実行すると、上記の例の場合、
"TEST.XLS"を一度、0 バイトにしてから(つまり削除をおこなう)上書きを行っ
ていました。この事により、以前のバージョンでは「ディスク容量がいっぱいで
す」のエラーは発生しませんでした。しかしながら、この方法では、何等かの理
由で正常に保存が出来なかった場合に、元のファイルが既に削除されているた
め、そのファイルが復活できなくなるという恐れがあります。この障害に対応
する為、前述の通り、5.0 では別ファイル(テンポラリファイル)を設け、正
常にテンポラリファイルが保存出来た時点で、元のファイルを削除するという
仕様に変更されました。また、バックアップファイル作成のオプションを設定
している場合には、元のファイルが削除されずに、"TEST.BAK"として名前が
変更され保存されます。
回避策
現在のところの有効な回避策はありません。仕様の変更については、今後の検討
課題として認識しております。
フロッピー ディスクを使用してファイルのやり取りをする場合でも、、一度ハード
ディスクに書き込み、その後、ファイルマネージャーなどを使用してフロッピー
ディスクに上書きコピーをするようにしてください。
備考
上記の現象は、保存しようとするのがハードディスクの場合でも発生します。その
場合は、ハードディスクの残り容量をご確認ください。
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