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サポート技術情報

SETVERコマンドの使い方について

文書番号: 405957

最終更新日: 1997/11/02


この資料は以下の製品について記述したものです。


この記事は、以前は次の ID で公開されていました: JP405957

概要

MS-DOS 6.2/V にアップグレード後に動作しなくなったプログラムも、SETVER.EXE を使用することによって動くようになる場合があります。ここでは SETVER.EXE について説明いたします。

現象

一部のアプリケーション/デバイスドライバは実行時に DOS のバージョンをチェックします。そのようなプログラムはプログラムが対応しているバージョン以外の DOS では動作しない場合があります。例えば Microsoft(R) MS-DOS(R) Operating System Version 5.0 (以下 MS-DOS 5.0) 用のアプリケーションを MS-DOS 6.2/V 上 で実行しようとすると、
       DOS のバージョンが違います.   もしくは   Incorrect DOS version
というようなメッセージが表示されて起動できないことがあります。このメッセージの意味は、
  1. そのアプリケーションが MS-DOS 6.2/V に対応していない。
  2. アプリケーション自体は MS-DOS 6.2/V 上で実行可能だが、DOS のバージョンをチェックした際、「このバージョンでは実行できない」と判断してしまい、そのために起動できない。
のどちらかだと考えられます。もし 1. の場合だと、SETVER コマンドを使用してもそのアプリケーションは MS-DOS 6.2/V 上では動作しませんので、そのアプリケーションメーカーにアップデートされたもの( MS-DOS 6.2/V に対応したもの)があるかどうか、お問い合わせください。
もし 2. の場合なら、バージョンテーブルにそのアプリケーションを登録することによって、MS-DOS 6.2/V 上で実行できる可能性があります。バージョンテーブルとは 「このプログラムが DOS のバージョンを聞いてきたら、このバージョンだと答える」ということが明記されているリストで、DOS ディレクトリ内にある SETVER.EXE が管理しています。

< SETVER.EXE をメモリに組み込む>

SETVER を使用するには、まず CONFIG.SYS ファイルでメモリに組み込む必要があります。例えば次の行を CONFIG.SYS に追加します。
      DEVICE=C:\DOS\SETVER.EXE
通常 SETVER.EXE は、DOS アップグレード時にセットアッププログラムが自動的に追加します。もし CONFIG.SYS に上記の記述がない場合は、テキストエディタ( EDITコマンドなど)を使用して追加してください。また、CONFIG.SYS を変更した場合は変更を有効にするためにマシンを再起動してください。注意: SETVER.EXE ファイルはハードディスク上に1つしかないことを確認してください。SETVER.EXE は DOS のバージョンや使用環境によって独自のバージョンテーブルを持っています。従ってハードディスク上に複数のバージョンテーブル(SETVER.EXE) があるとアプリケーションがバージョンを聞いてきた時に正しいバージョンを返さない可能性があります。バージョンテーブルの登録内容を見るには、MS-DOS コマンドプロンプト上から"setver"と入力してください。MS-DOS 6.2/V のバージョンテーブルにはあらかじめ幾つかのアプリケーションやデバイスドライバが登録されています。

<プログラムをバージョンテーブルへ登録する>

アプリケーション/デバイスドライバをバージョンテーブルに登録するには、MS-DOSコマンドプロンプト上から次のようなパラメータを付けて、SETVER.EXE を実行します。
         SETVER <ファイル名> <バージョン番号>
例えば、"ABCD.EXE"という MS-DOS 5.0 対応のプログラムがあって、そのプログラムは DOS のバージョンを"5.0"と返しさえすれば MS-DOS 6.2/V 上で動くとすると、MS-DOS コマンドプロンプト上から次のように入力してバージョンテーブルにそのプログラムを登録します。
         SETVER ABCD.EXE 5.00 そのプログラムを登録します。
注意: DOS のバージョン番号は小数点第 2 位まで指定してください。また、変更を有効にするにはマシンを再起動する必要があります。

<プログラムをバージョンテーブルから削除する>

もしアップデートされた( MS-DOS 6.2/V に対応した)アプリケーションをインストールした場合は、そのアプリケーションをバージョンテーブルから削除しないと、今度は反対に古い DOS のバージョンを返してしまうために「 DOS のバージョンが違います.」というメッセージが表示されて起動できなくなる可能性があります。登録情報をバージョンテーブルから削除するには、SETVER コマンドを "/D"スイッチを付けて実行します。例えば上記の例の続きで "ABCD.EXE" をバージョンテーブルから削除するには、次のように MS-DOS コマンドプロンプトから入力します。
         SETVER ABCD.EXE /D
注意:変更を有効にするにはマシンを再起動する必要があります。

< SETVER コマンドを使用してもプログラムが MS-DOS 6.2/V 上で実行できない>

MS-DOS 6.2/V に対応していないアプリケーション/デバイスドライバは、SETVER コマンドを使用しても MS-DOS 6.2/V 上では実行できません。もしプログラムが MS-DOS 6.2/V に対応していない場合は、そのプログラムメーカー様にアップグレード版( MS-DOS 6.2/V 対応版)がないか、お問い合わせください。

詳細

SETVER コマンドを実行する前に、プログラムが実際に MS-DOS 6.2/V 上で動作するかどうか、そのプログラムのメーカー様にお問い合わせください。また、バージョンテーブルを更してそのプログラムを実行して不具合が発生した場合も、その責任は弊社では負いかねますのでご了承ください。また SETVER コマンドのスイッチや入力例などの詳細については、コマンドラインヘルプ、もしくは MS-DOS HELP の情報( MS-DOS コマンドプロンプトから HELP SETVER または HELP SETVER.EXE と入力する)をご参照ください。

Keywords: CHECK DOS6V PROGRAM SETVER VERSION KB405957
Technology: kbMSDOS620 kbMSDOSSearch

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