文書番号: 405948
最終更新日: 1997/11/02
この資料は以下の製品について記述したものです。
Microsoft(R) MS-DOS(R) 6.2/V Upgrade Operating System (以下 MS-DOS 6.2/V) この記事は、以前は次の ID で公開されていました: JP405948
概要
MemMaker が正常に終了しない場合、AUTOEXEC.BAT ファイルにバッチプログラムが登録されている、または、順番を移動したりメモリ上での組み込む領域を変更してはならなかったデバイスドライバやプログラムを最適化に含めてしまった、と大きく分けて2つの可能性が考えられます。ここではその2つの場合について説明いたします。
AUTOEXEC.BAT ファイルにバッチプログラムが登録されている場合
AUTOEXEC.BAT ファイルにバッチファイルを実行させる記述がある状態で MemMakerを実行すると、MemMaker のプログラムがマシンを再起動させたところで MemMaker が止まってしまい、システムが停止してしまうか、DOS のコマンドプロンプトが表示されて終わってしまいます。このような状況でマシンを再起動すると自動的に MemMaker が英語モードで起動し、以下のようなメッセージが表示されます。
Your computer was restarted before MemMaker finished determining
the memory requirements of your device drivers and memory-resident
programs.
このような場合は以下の手順に従ってください。
Space キーを押して[ Cancel and undo all changes ]を選択し、元のメモリ設定(元の CONFIG.SYS と AUTOEXEC.BAT )でマシンを再起動します。
テキストエディタ( EDIT コマンド等)で AUTOEXEC.BAT ファイルを開き、バッチプログラムを実行するように記述されている行の先頭に CALL コマンドを付けます。たとえば、AUTOEXEC.BAT ファイルに次のようなバッチファイルが記述されているとします。
C:\BATCH\GO.BAT
それを次のように変更してください。
CALL C:\BATCH\GO.BAT
マシンを起動しなおし、再度 MemMaker を実行します。注意:上記のように CALL コマンドを付けたバッチファイルが何かのプログラムをメモリ上に組み込む場合でも、そのプログラムは最適化の対象には含まれません。
最適化に含めてはいけないデバイスドライバ/プログラムがある場合
デバイスドライバや TSR (メモリ常駐プログラム)によっては、MemMaker に適合していないもの、上位メモリ領域では正常に動作しないものがあります。また SCSI デバイスを起動ドライブとして使用する際も、それらデバイスドライバの組み込む順番を変更してはいけない場合があります。そのような状況で MemMaker を実行させると、MemMaker のプログラムがマシンを再起動させたところで MemMaker が止まってしまい、マシンが応答しなくなってしまう可能性があります。
このような場合は以下の手順に従ってください。
Space キーを押して[ Cancel and undo all changes ]を選択し、元のメモリ設定(元の CONFIG.SYS と AUTOEXEC.BAT )でマシンを再起動します。
MemMaker を実行して[カスタム セットアップ]を選択し、詳細設定の「最適化に含めるドライバと TSR を指定しますか?」を[はい] にします。
各デバイスドライバや TSR について、最適化するかどうか指定できる画面が表示されるので、問題となったものに関しては、最適化に含めないように[いいえ]を選択します。どれが問題となったかは、マシン起動時 "Starting MS-DOS..." と表示された時に[ F8 ]キーを押して、CONFIG.SYS、AUTOEXEC.BAT ファイルの内容を一行ずつ確認しながら実行させると分かります。
MEMMAKER.INF ファイルについて
MEMMAKER.INF ファイルを編集することによって、デバイスドライバ、TSR、あるいはアプリケーションを無視したり、動作しないようにしてから MemMaker を起動することができます。また、MemMaker の既定の動作を変更したり、特定のファイルをCONFIG.SYS ファイルの先頭に移動させる機能を持たせることもできます。各行の記述はファイルの左端から始め、登録するプログラム名は拡張子なしで書いてください。また、行の先頭をセミコロン (;) で書き始めると、その行は注釈行となります。
MemMaker に特定のプログラムを無視させたい時には、MEMMAKER.INF ファイルにそのプログラム名を追加し、先頭にアスタリスク (*) を付けます。その指定したプログラムは MemMaker 実行中および実行後、コンベンショナルメモリに読み込まれます。
MemMaker 実行中のみ、ある特定のプログラムを動作させたくない時は、MEMMAKER.INF ファイルにそのプログラム名を何も付けずに追加します。MemMakerは REM コマンドを使ってそのプログラムを注釈行として扱うので、メモリ最適化中には読み込まれません。最適化が完了すると MemMaker は REM コマンドを取り除き、そのプログラムは通常どおり動作します。
MemMaker 実行中に、あるプログラムを CONFIG.SYS ファイルの先頭に移動させる場合にも、MEMMAKER.INF ファイルにそのプログラム名を登録しますが、その際プログラム名の前にキャレット (^) を付けます。指定したプログラムは、HIMEM.SYSや EMM386.EXE よりも先にメモリにロードされるので、上位メモリには読み込まれません。この機能は、上位メモリが使えるようになる前に起動されなければならないディスクドライブ用のドライバなどに有効です。
MemMaker に設定されている既定値を変更するには、MEMMAKER.INF ファイルの既定値の一覧で、#記号の前に付いているセミコロン (;) とスペースを削除します。例えば、より積極的な設定で MemMaker を動作させるには、"; #HIGHSCAN" の行のセミコロンとスペースを削除して "#HIGHSCAN" とします。MEMMAKER.INF ファイルで既定値が設定されている MemMaker の動作には 7 種類あります。
詳細
MemMaker の操作方法などについては、MS-DOS 6.2/V 『ユーザーズ ガイド』 P247 ~P281 の「 7.4.1 コンベンショナルメモリの解放」をご確認ください。また、MS-DOSプロンプト上で「 HELP MEMMAKER 」と入力すると MemMaker のスイッチなどの説明がありますので、そちらも併せてご参照ください。
Keywords: DOS6V ERROR MEMMAKER MEMORY TSHOOT KB405948
Technology: kbMSDOS620 kbMSDOSSearch