文書番号: 405932
最終更新日: 1997/11/02
Q1. CONFIG.SYS と AUTOEXEC.BAT を変更したら、マシンが起動しなくなって しまった A:このような問題に対処するために、MS-DOS 6.2/V には2つの機能があります。 ひとつは、(1)起動時に CONFIG.SYS と AUTOEXEC.BAT を無視する機能。 もうひとつは、(2)起動時に CONFIG.SYS と AUTOEXEC.BAT ファイルの記述を 一行づつ確認しながら実行するという機能です。 (1) CONFIG.SYS と AUTOEXEC.BAT を無効とし、必要最低限の設定でマシンを起動 させるには、マシンを起動させ、画面左上に "Starting MS-DOS...." と表示 された時に、F5 キーを押してすぐ離すか、Shift キーを押し続けます。 注意:この方法では、必要最低限の設定でマシンが起動するため、一切のデ バイス・ドライバーは組み込まれません。したがって、デバイスドラ イバによって実現される機能(例えばマウス等)が使用できなくなる ことがあります。また、Stacker(R) 等のディスク圧縮プログラムを使 用されている場合は、この方法によってマシンを起動すると、それ用 のデバイス・ドライバが組み込まれないために圧縮領域にアクセスに いけない、といった障害が発生します。このような場合には、次に示 す第 2 の方法をお薦めいたします。 (ただし、DoubleSpace をご使用の場合はこの限りではありません。) (2)起動時に CONFIG.SYS と AUTOEXE.BAT の内容を一行ずつ確認しながらマシン を起動するには、マシンを再起動し、画面左上に "Starting MS-DOS...." と 表示されたら、F8 キーを押して離します。すると、画面上に CONFIG.SYS の 内容が一行ずつ表示され、その行を実行するかどうか選択できます。Y キー を押すと実行され、N キーを押すとその行は実行されずに次の行に移ります。 CONFIG.SYS の内容がすべて処理されると、次に AUTOEXEC.BAT の内容が一行 ずつ表示されるので、同様に、Y キー、N キーで選択していきます。 以上の機能についての詳細は、MS-DOS 6.2/V 『ユーザーズ ガイド』 6 章 「 MS-DOS の環境設定」の「 6.4 CONFIG.SYS や AUTOEXEC.BAT の設定をバイパスする」 をご参照ください。 Q2. マシンを起動中に"ERROR:Unalbe to control A20 line."というエラー メッセージが出る。 A:"A20 line" というのは、80286 以上の CPU に装備された、XMS メモリの最初の 64KB (通常 HMA と呼ばれるもの)をプログラムから使用可能にするためにのハー ド・ウェア機構です。HIMEM.SYS は XMS メモリを扱うために、この "A20 line" を操作しなくてはなりません。しかし、機種によってこの"A20 line" の操作方法 が変わってくるため、状況によっては HIMEM.SYS が "A20 line" の操作方法を特 定できない場合があります。そのような場合は、CONFIG.SYS 内の DEVICE=C:\DOS\HIMEM.SYS に/machine オプションをつける必要があります。 /machine オプションについては、MS-DOS 6.2/V 『ユーザーズ ガイド』 7 章 「 MS-DOS のメモリ」の「 7.5 メモリに関するトラブルシューティング」をご参照 ください。 また、コマンド・プロンプトの状態で "help himem.sys" と入力することによっ ても HIMEM.SYS とその /machine オプションについての情報を得ることができま す。 Q3.マシンを起動すると、"Unalbe to set page frame base address"と表示さ れる。 A:このメッセージは、EMM386.EXE がアッパーメモリ・エリア( UMA )に 64KB の連続 した領域が確保できないために表示されます。この連続した領域は、EMM386.EXE が EMS のページ・フレームとして使用します。この問題を解決するには、以下に 示す方法をお試しください。 1.CONFIG.SYS 内に記述されている EMM386.EXE に、HIGHSCAN オプションを 追加する。 <例> DEVICE=C:\DOS\EMM386.EXE 1024 RAM HIGHSCAN HIGHSCAN オプションとは、上位メモリブロックまたは EMS ウィンドウとし て使う上位メモリが使用可能であるかどうかチェックするよう指定します。 コンピュータによっては、このスイッチを指定しても何の効果もない場合 や、上位メモリ領域が存在しないのに使用可能であるかのように応答する場 合があります。その結果、コンピュータが動作しなくなることもあります。 2.上記の方法でもこの問題が解決しない場合には、拡張カードの設定を変更し てアッパーメモリ・エリア( UMA )の 64KB を開放する。 <例> NetWork Card : D000 ~ D7FF を使用 SCSI I/F Card : E000 ~ E7FF を使用 このような場合は、ネットワークカードが使用するメモリの範囲を C800 ~ CFFF に設定しなおして D000 ~ DFFF の 64KB を EMS のページ・フレー ムとして使用できるようにします。 拡張カードの設定変更については、拡張カードに付属のマニュアルをご覧い ただくか、そのメーカー様までお問い合わせください。 3.UMB は使用するが、アプリケーションが EMS を必要としない場合は、 EMM386.EXE に、NOEMS オプションをつけて EMS を使用しないようにする。 EMM386.EXE とそのオプションについては、コマンド・プロンプトの状態で HELP EMM386.EXE と入力していただくことによって情報を得ることができま す。 Q4.CONFIG.SYS で複数の環境設定を定義しているが、MENUCOLOR コマンドを使用 して変えた画面の色が、起動の途中で標準の画面配色に戻ってしまう。 A: CONFIG.SYS 内に ANSI.SYS の記述があった場合、ANSI.SYS が読み込まれると 画面の配色が元に戻ってしまいます。これは ANSI.SYS の仕様で、ANSI.SYS が 拡張画面制御ドライバとして画面表示をすべて制御してしまうために発生してし まいます。 残念ながら、この現象を回避する方法はありません。
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