文書番号: 402241
最終更新日: 1997/11/02
この資料は以下の製品について記述したものです。
- Microsoft(R) MS-DOS(R) 6.2/V Upgrade Operating System (以下 MS-DOS 6.2/V)
この記事は、以前は次の ID で公開されていました: JP402241
概要
この資料はクラスタについて説明したものです。
MS-DOS はディスクをクラスタ (またはファイルのアロケーションユニット) と呼ばれる単位に区切ってファイルを管理します。
現象
1. クラスタとは?
クラスタとは、MS-DOS フォーマットのディスク上でファイルを管理するための論理的な最小単位です。
クラスタ サイズは一定ではなく、ディスク ドライブの論理的な大きさによって異なります。たとえば 20MB のハードディスクの 1 クラスタは 2KB で、200MB のハードディスクでは 1 クラスタは 4KB となります。よって 1KB のファイルを保存する場合、どちらのディスクでも 1 クラスタが割り当てられますが、20MB のハードディスクでは 1KB(2KB - 1KB) が無駄となり、200MB のハードディスクでは 3KB (4KB - 1KB) が無駄となってしまいます。しかし、大きいファイルを保存する場合、クラスタのサイズが小さければ、それだけたくさんのクラスタが必要となります。ファイルの分断化が進んだディスク上では、1 つのファイルを構成するクラスタが点在する状態になっていますが、ファイルにアクセスする際に点在するクラスタがたくさんあれば、それだけ余分に時間がかかってしまいます。
2. クラスタ サイズとディスク容量との関係
ディスクのクラスタサイズはそのディスク ドライブの論理的な大きさによって、FORMAT コマンドで設定されます。「論理的な大きさ」というのは、ドライブ番号 ( A ドライブ、C ドライブなど) で MS-DOS に認識されるドライブの容量です。したがって、たとえば 300MB のハードディスクがあったとしても、それを 100MB ずつ 3 つのパーティションに分けて C、D、E ドライブとしている場合、100MB が「論理的な大きさ」となります。
フロッピーディスクの場合、ディスクの容量が決まっているので、クラスタサイズを変更することはできません。しかしハードディスクはパーティションの分け方によって1 ドライブのディスク容量が変わってくるので、クラスタサイズを変更できます。
次に、ディスクの論理的な大きさとクラスタサイズの関係を表で示します。
<フロッピーディスクの場合>
論理的ディスク サイズ クラスタ サイズ 1 クラスタ当りのセクタ数
360KB 1KB 2
720KB 1KB 2
1.2MB 512 1
1.44MB 512 1
2.88MB 1KB 2
<ハードディスクの場合>
論理的ディスク サイズ クラスタ サイズ 1 クラスタ当りのセクタ数
0MB 以上 16MB 未満 4KB 8
16MB 以上 128MB 未満 2KB 4
128MB 以上 256MB 未満 4KB 8
256MB 以上 512MB 未満 8KB 16
512MB 以上 1024MB 未満 16KB 32
1024MB 以上 2048MB 未満 32KB 64
セクタとはディスクの記憶領域を分割する最小単位で、1 セクタは 512 バイトです。(ただし一部の RAM ドライブではその限りではありません。)
なお、これらの情報は 弊社から出している MS-DOS 6.2/V、もしくは 英語版 MS-DOS(Veseion 3.x 以降) 用のもので、他社製の MS-DOS (たとえば NEC 製の PC-98 用\MS-DOS など) には該当しない場合があります。
Keywords: CLASTER CLUSTER DISK DOS6V FORMAT KBINFO KBREF SIZE KB402241
Technology: kbMSDOS620 kbMSDOSSearch