昭和62年4月3日
日本アイ・ビー・エム㈱
日本アイ・ビー・エム株式会社(椎名武雄社長)は、12日、パーソナル・コンピューティングの分野に新しい世代をひらく『IBMパーソナルシステム/55』を発表しました。これは、1983年3月の発表以来「1台3役」「つながるOA、ひろがるOA」で親しまれ発展、普及してきた『IBMマルチステーション5550ファミリー』との互換性を保ちつつ、ハード、ソフト両面にわたる先進技術を結集して、設計、開発したもので、ますます多様化、高度化するビジネス・アプリケーションにシステムとしての対応をより的確に、一貫して行えるようになっています。またより使いやすく、幅広い品揃えとなっています。
すなわち、新システムは、イメージ処埋や同時平行処理、さらにホスト・コンピューターとの一段の連携と親密性、ふんだんなグラフィックスの使用などが要求される新しいオフィス・システム環境に容易に対応していくための新たなベースとなるものです。
IBMパーソナルシステム/55は個人用・入門用の「モデル5530」、従来から実績のある「モデル5540」、コンパクトな筐体になって、速くなった「モデル5550」、より速く、より大容量になった「モデル5560」、最新鋭の32ビット・マイクロ・プロセッサーの搭載とマイクロ・チャネル™技術を採用した最上位の「モデル5570」の5種類のシステムで構成されます。このうち5550、5560、5570には汎用大型コンピューターである3090プロセッサーに搭載している1メガ・ビット・メモリーチップを使用しています。
また、幅広くなった製品ラインの処理能力を容易に引出し、使いこなすために、従来から実績のあるオペレーティング・システムである「日本語00S」をバージョン・アップしました。
さらに同時並行処理や大容量メモリー処理等の機能を持ち、ホスト・システムからワークステーションまで、一貫した共通適用業務処理システム構築を実現するSAA(システム・アプリケーション体系)に準拠した新しいOSである「IBM オペレーティング・システム/2™ バージョンJ1.0」も合わせて発表しました。これによって、ユーザーは互換性を持つ2つのオペレーティング・システムを使用目的に応じて選択できるようになりました。
基本ソフトウェアの他にオフィス業務、科学技術、システム開発、通信や文書処理等、後々な分野の業務をシステムで支援する統合ソフトウェア(SMARTシリーズ)を始めとする一連のアプリケーションパッケージも一段と充実させました。周辺装置についても、大容量のデータの記憶・保管に有効な光ディスク・システムやイメージと文書を複合した業務に対応するハンド・イメージ・スキャナ一、高性能な処理能力を活かす高速プリンターなどが利用できます。これらによって、IBMパーソナルシステム/55は、IBMマルチステーション5550ファミリーとの互換性を保持しつつ、先進技術を結集した新しいワークステーション・シリーズとして、ますます多様化・高度化するオフィス・システム環境に対し、システムによる解決の道を一貫して切り開いていきます。
本日発表の各システム装置(本体)の主な特長は次の通りです。
370mm(幅)×359mm(奥行)×86mm(高さ)という小きな筐体ながら、1,408キロ・バイトまで主記憶容量を拡張できる24ドット卓上型システムです。16ビット汎用マイクロ・プロセッサー(I80286 8MHz)、3.5インチ・ディスケット駆動機構を標準装備し、20メガ・バイトのハード・ディスクを装備したタイプも選択できます。日本語DOSバージョンK3.30のもとでビジネス・アプリケーションを容易に使いこなす事ができ、個人商店や書斎においても有効なツールとして活用できます。
430mm(幅)×405mm(奥行)×121mm(高さ)という筐体ながら、3,712キロ・バイトまで主記憶容量を拡張できる24ドット卓上型システムです。16ビット汎用マイクロ・プロセッサー(I80286 8MHz)、5.25インチ・ディスケット駆動機構を標準装備し、20メガ・バイトのハード・ディスクを装備したタイプも選択できます。日本語DOSバージョンK3.30のもとでビジネス処理、文書処理、オンライン端末として使えます。IBMオペレーティング・システム/2バージョンJ1.0を用いて複数の業務を同時並行処理することも可能となります。
430mm(幅)×405mm(奥行)×121mm(高さ)という筐体ながら、15メガ・バイトまで主記憶容量を拡張できる24ドット卓上型システム装置です。16ビット汎用マイクロ・プロセッサー(I80286 10MHz)、5.25インチ・ディスケット駆動機構を標準装備し、20メガ・バイトのハード・ディスクを装備したタイプも選択できます。日本語DOSバージョンK3.30のもとでビジネス処理、文書処理、オンライン端末として使えるとともに、さらに本格的な日本語ワード・プロセッサーとしても使えます。IBMオペレーティング・システム/2 バージョンJ1.0と統合ソフトSMARTシリーズを用いて日本語ワード・プロセッサー/スプレッド・シート/ビジネス・グラフ/3270オンラインという複数の業務を一貫処理することも可能となります。
16メガ・バイトまで主記憶容量を拡張できる24ドット・システムです。16ビット汎用マイクロ・プロセッサー(I80286 10MHz)、5.25インチ・ディスケット駆動機構を標準装備し、40もしくは70メガ・バイトのハード・ディスクを装備したタイプで構成されます。日本語DOSバージョンK3.30のもとで、大容量のハード・ディスクを活かしトークンリングなどネットワークに接続したり、設計や科学技術計算などに使えます。IBMオペレーティング・システム/2バージョンJ1.0と統合ソフトSMARTシリーズを用いて日本語ワード・プロセッサー/スプレッド・シート/ビジネス・グラフ/3270オンラインという複数の業務を一貫処理することも可能となります。
16メガ・バイトまで主記憶容量を拡張できる床置き型24ドット・カラー・システムです。32ビット汎用マイクロ・プロセッサー(I80386 16MHz)、3.5インチ・ディスケット駆動機構、70メガ・バイトのハード・ディスクを標準装備してます。SAAに準拠したIBMオペレーティング・システム/2 バージョンJ1.0、柔軟な接続性を提供するマイクロ・チャネル・アーキテクチャーさらに高速な処理と大きな記憶容量を活かして強力なワークステーションとして活用することができることはもちろんホスト・システム用のアプリケーションの開発のためのシステムとしてもその機能を発揮します。
また主なソフトウェアの特長は次の通りです。
最大16メガ・バイトのメモリー・アクセス機能を持ちます
同時並行処理(マルチ・タスク)機能を持ちます
IBMオペレーティング・システム/2の下で日本語ワード・プロセッサー/スプレッド・シート/ビジネス・グラフ/3270オンラインという、オフィスにおける基本的な適用業務をマルチ・タスク、マルチ・ウィンドーで処理する統合ソフトウェアです
IBMオペレーティング・システム/2のOS/2モードで開発されたプログラムをDOSモードや日本語DOS バージョンK3.30のどの環境下でも稼働できる、ファミリー・アプリケーションを開発できます。
さらに主な周辺機器の特長は次の通りです。
IBMパーソナルシステム/55モデル5570に接続し、長時間、大量の印刷業務に適した高速プリンターです。官製ハガキからA3サイズの用紙まで、印刷できます。
IBMパーソナルシステム/55モデル5530/5540/5550/5560の各モデル(24ドット)で使用できる、手動走査式モノクローム・イメージ・スキャナーです。イメージ処理機能を持った各種プログラムで手軽に活用でき、走査範囲は64mm×75mmで、解像度は約200ペル(PEL)です。
IBMパーソナルシステム/55モデル5540/5550/5560の各システムで使用できる、追記型(Write Once Read Many)方式の大容量外部記憶装置です。システム本体に接続できるA21型と、A21型に追加接続できるB21型の2種類のモデルがあり、各々200メガ・バイトの容量を持つディスク・カートリッジを使用できます。地図情報等のイメージ・ファイル、マスター・データ・ベース、CAI用教材等、大量のデータを保管したり、検索する場合に有効に活用できます。
IBMパーソナルシステム/55は、日本アイ・ビー・エム大和研究所を中心に米国IBMの研究所との連携で開発されました。
IBMパーソナルシステム/55のシステム価格と出荷予定時期は以下の通りです。
| 製品名 | システム価格 | 出荷予定時期 |
|---|---|---|
| モデル5530 | 445,000円 | 1987年5月 |
| モデル5540 | 768,000円 | 既発表製品 |
| モデル5550 | 875,000円 | 1987年5月 |
| モデル5560 | 1,295,000円 | 1987年5月 |
| モデル5570 | 2,230,000円 | 1987年9月 |