製品の保守 : マイクロソフトでは、ユーザーの皆様が西暦 2000 年問題に対応するためだけではなく、常に最新の Service Pack または Service Release のインストールを推奨してきましたが、さまざまな事情からインストールすることができない場合があることを認識しています。お客様の西暦 2000 年問題への対応作業を支援するため、マイクロソフトでは、 Office Professional 2000 バージョン 9.0 を 西暦 2001 年 1 月 1 日まで "対応" ソフトウェアとしてサポートする計画です。また、今後リリースされる新しい Service Pack も西暦 2000 年問題に対応しており、それには西暦 2000 年対応以外の内容も含まれます。西暦 2000 年問題をアップグレードの機会として位置付けることをできるだけ避けるための措置です。
データの対応期間:製品に固有。以下の表を参照してください。
次の表は Office 2000 Professional の製品の一覧、その日付の処理方法の概要およびデータの対応期間の一覧です。詳細については、特定の製品ガイドへのリンクを参照してください。
製品名と製品ガイドへのリンク
日付の処理の概要
データの対応期間
対応状況
日付は、定型入力を使用して定義済み書式とユーザー定義の書式で入力することができます。定義済み書式には、[日付 (S)] の形式が含まれます。[日付 (S)] では、日付は強制的に 2 桁の形式で入力されます。日付入力を 4 桁の西暦表示に制限する場合には、ユーザー定義の定型入力を作成します。定型入力を使用しない場合にはデフォルト設定により、日付は 2 桁または 4 桁の西暦のどちらかで入力できます。
100
対応
日付は数値として保存され、デフォルトの形式のどれかでフォーマットされます。最も一般的なのは短い日付形式です。短い日付形式が西暦下 2 桁の形式である場合、4 桁の西暦が入力されても、2 桁として表示されます。短いシステムの日付形式を 4 桁の形式に変更すると、この問題を避けることができます。 アップデートの保留に関する問題は、Excel 2000 西暦 2000 年問題対応ドキュメントを参照してください。
1900
対応 *
*(詳細については、Excel 2000 対応ドキュメントを参照してください)
日付は、2005 年 3 月 15 日などの完全な日付で保存、処理され、ユーザーの選択した形式に従って、2 桁または 4 桁で表示されます。
1601
日付は 4 桁の形式で保存、計算されます。
システムに依存
日付はフィールドまたはテキストとして入力され、ユーザーが選択した形式に従って表示されます。個々の日付/時間フィールドのデータには、日付/時間の値ではなく、形式だけが含まれます。カレンダー ウィザードで入力できるのは、4 桁の西暦の年だけです。
表示される日付は、オペレーティング システムの日付と時刻から取得されます。日付は 4 桁の西暦で保存され、オペレーティング システムのユーザー設定に従って表示されます。
日付は単なる文字列または 32 ビットの整数値として保存されます。この形式では、4 桁表示の西暦で表示されます。したがって、バージョンの異なる Word 文書で保存しても実際の表示とは関係なく、日付は 4 桁の西暦で保持されます。
1901
4
日付の読み込みおよび表示方法は簡単に変更できるので、年を 4 桁表示に変更できます。 すなわち、オペレーティング システムの日付設定を変更できるため、2/23/01 が入力されると、プログラムでは自動的に 4 桁の西暦で 2/23/2001 として表示されます。Excel などのプログラムでは 4 桁の西暦による計画が重要です。その場合、ワークシートで作成者によりコラム幅が 4 桁の西暦には狭すぎる幅に設定されている可能性があります。
システムの日付形式を短い日付形式から 4 桁の西暦の形式に変更します。
Windows 98
西暦下 2 桁が解釈される方法を変更します。
Office
製品ガイドで特に注がない限り、Office プログラムでは、2000 年関連の日付情報は主要 Office コードから取得されます。このコードでは 100 年の日付範囲が使用されます。つまり、ある点より前は 1900 年代と見なし、その点以降は 2000 年代と見なすというものです。ユーザー側で特に指定しない限り、このコードでは、00 〜 29 までの値の 2 桁の年は 2000 〜 2029 年、30 〜 99 までの値は、1930 〜 1999 年であると見なされます。
共有テクノロジ である Visual Basic for Applications version 6.0 を使用して、Office プログラムに基づいた対応策の作成することができます。その場合、日付が組み込み関数で使用されるかどうか、直接 Office プログラムに入力されるかどうか、またはその情報は VBA を使用してファイル属性に割り当てられるのかどうかについて、すべての日付に同じルールが適用されます。詳しくは、 Visual Basic for Applications 6.0 製品ガイド
Office セットアップ機能については、Windows のインストーラでは日付を使用して、システムに保存されている日付情報が比較されるため、インストーラでは、2000 年問題および互換性の確認はシステムの日付処理に従って行われます。
下 2 桁の西暦の処理:
2
日付に関する注意事項
あるアプリケーションから別のアプリケーションに日付を貼り付けるときに下 2 桁だけの西暦を使用すると、Excel が元のアプリケーションと異なる計算方法で日付を解析することがあります。たとえば、1915 年 1 月 15 日という日付が、Excel 以外のアプリケーションに入力されているとします。システムの設定が "M/d/yy" になっていると、"1-1-15" という文字列がコピーされます。この "1-1-15" を Excel に貼り付けると、2015 年 1 月 1 日に解釈されます。一方のアプリケーションが "M/d/yy" 形式を使用し、もう一方のアプリケーションが "d/M/yy" 形式を使用している場合も、類似の問題が発生します。
テキスト形式の日付はあいまいなので、誤りが起こりがちです。できる限りシリアル値を使用し、テキスト形式で日付を転送するときには十分注意してください。
特定のプログラムの日付に関する注意事項の詳しい情報については、2000 年問題対応製品ガイドの製品リストを参照してください。
テスト時のガイドラインと推奨事項 :
原則として、実作業環境ではテストを行わないでください。また、作業ファイルの複製がない場合もテストを行わないでください。ほかの製品への影響を予測できないからです。ほかの Microsoft Office 製品との日付データのやり取りは問題なくテストできます。
特定のプログラムのテスト時のガイドラインと推奨事項については、2000 年問題対応製品ガイドの製品リストを参照してください。
製品ガイドに戻る
# マイクロソフトの対応基準に対して許容範囲の差異がある製品。製品の主要な機能 (データ保全性など) や安定性 (信頼性など) に影響を与えない程度に限られます。
+ 頒布予定の修正プログラムで対応できる製品。修正プログラムが公開された時点で、できるだけ早期の対応が必要です。
注意:上記の対応状況分類では、必要な対応操作が行われることを前提としています。