この情報に該当する製品は、Windows NT Workstation 4.0 Service Pack 5 です。
更新情報
リリース: 2000 年に NET USER /TIME コマンドが失敗する。( J049846 ) この問題を修正するためのアップデートプログラムをリリースしました。詳細については、手順 2 を参照してください。
Internet Explorer 4.0x によってインストールされる Outlook Express に 2000 年問題が確認されています。詳細については、 Internet Explorer 製品ガイド を参照してください。
はじめに
Service Pack 5 ( 以下 SP5 ) は、Windows NT Workstation 4.0 と Windows NT Server 4.0 (Enterprise Edition を含む) に対し、これまでの Service Pack で行われた修正に加え、Service Pack 4 ( 以下 SP4 ) 以降の修正を適用します。また SP5 には、Windows NT 4.0 の西暦 2000 年問題に関するアップデート プログラムも含まれています。なお、2000年問題に対応するために必ずしも SP5 をインストールする必要はありません。既に SP4 がシステムに適用されており、SP5 に含まれている修正内容がシステムに不要である場合には、SP4 に対しアップデート プログラムを適用する事により、システムを 2000 年問題に対応させる事ができます。ご利用のシステムに SP5 で修正されている障害に対する対策が必要な場合にのみ、SP5 を適用することをお勧めします。
SP5 で修正された障害については、SP5 のリリース ノートおよびダウンロード ページから参照できる修正された障害の一覧を参照してください。
SP5 のリリース ノートとダウンロード ページは、ここ から参照できます。
マイクロソフトでは、今後新たに 2000 年問題が確認された場合、西暦 2001 年 1 月 1 日まで SP4 および SP5 以降の Service Pack に対してアップデート プログラムを提供していく予定です。
SP5 による西暦 2000 年問題への対応
Windows NT Workstation 4.0 では、オペレーティング システムのインストールの際に ( またはインストール後に )、様々なネットワーク サービスを追加インストールする事ができます。また、Service Pack や Option Pack、および弊社 Web サイトから提供している追加コンポーネントをインストールする事もできます。ご利用のシステムの 2000 年問題の対応状況を調べるためには、インストールされている全てのネットワーク サービス、および追加コンポーネントに対して調査を行う必要があります。
マイクロソフトは、Windows NT Workstation 4.0 と追加サービスおよびコンポーネントの中に、アップデートが必要な既知の西暦 2000 年問題があることを認識しています。Windows NT Workstation 4.0 のインストールされているシステムを 2000 年問題に " 対応 " させるためには、以下の手順に従い、システムをアップデートする必要があります。既知の 2000 年問題の中には SP5 をインストールしただけで解決できる問題もありますが、追加サービスおよびコンポーネントによっては個別にアップデートが必要になる場合もあります。
以下に 2000年問題の対処手順の大まかな流れを示します。
- 手順 1 : SP5 のインストールの前に必要な、個々のコンポーネントのアップデートを行います。
- 手順 2 : SP5 および SP5 以降の西暦 2000 年アップデート プログラムをインストールします。
- 手順 3 : システムにインストールされている全コンポーネントの対応状況の最終確認を行います。
手順 1
SP5 をインストールする事により、オペレーティング システムの既知の 2000 年問題を解決する事ができますが、インストールしているコンポーネントによっては、個別にアップデートを行う必要があります。
表 1A は、SP5 のインストールと共にアップデートする必要がある追加コンポーネントの一覧です。アップデート方法については " 2000 年対応に必要な作業 " を参照してください。
表 1B は、旧バージョンがインストールされている場合にのみアップデートする必要がある追加コンポーネントの一覧です。
表 1A システムコンポーネント
コンポーネント名 |
バージョン |
2000年対応に必要な作業 |
Microsoft Internet Explorer |
複数バージョン |
2000 年問題に対応するためには、Internet Explorer 4.01 SP2 以降のバージョンにアップグレードする必要があります。
Internet Explorer の 2000 年問題に関する情報については、 Internet Explorer の製品ガイド を参照してください。
Internet Explorer の最新バージョンをダウンロードするためには、 ここ をクリックしてください。
( Internet Explorer 4.01 SP1 をご利用の場合、アップデートを行う必要があります。詳細については、 Internet Explorer の製品ガイド を参照してください。) |
表 1B 追加コンポーネント
コンポーネント名 |
バージョン |
2000年対応に必要な作業 |
Microsoft データ アクセス コンポーネント (MDAC) |
複数バージョン |
2000 年問題に対応するためには、MDAC 2.1 SP1 以降のバージョンをインストールする必要があります。
MDAC の 2000 年問題に関する情報については、 ここをクリックしてください。
( MDAC 2.0 SP1 をご利用の場合、アップデートを行う必要があります。詳細については、 MDAC の製品ガイド を参照してください。)
Jet3.x エンジンの 2000 年問題に関する詳細については、MDAC の製品ガイドを参照してください。 |
Microsoft FrontPage 97 |
"97" |
2000 年問題に対応するためには、 FrontPage 97 西暦 2000 年問題対応のアップデート プログラム をインストールする必要があります。 |
Microsoft FrontPage 97 Server Extensions |
"97" |
2000 年問題に対応するためには、Server Extensions ダウンロード サイトから FrontPage 98 Server Extensions をインストールする必要があります。 |
Microsoft Internet Locator Service |
1.0 |
2000 年問題に対応するためには、 Microsoft Internet Locator Service Version 2.0 をインストールする必要があります。 |
Site Server Express |
2.0 |
2000 年問題に対応するためには、Site Server Express 2.0 をアンインストールして、 Site Server Express 3.0 をインストールする必要があります。 |
手順 2
SP5 を対象システムにインストールします。SP5 は、下記 Web サイトからダウンロードできます。
Windows NT 4.0 Service Pack 5 のダウンロード
SP5 のインストールにより、ネットワーク サービスなどの基本的な追加コンポーネントをアップデートする事ができます。
また、ユーザーは、SP5 リリース以降に確認された西暦 2000 年問題を解決するためのアップデート プログラムをインストールする必要があります。
下記の一覧は、SP5 リリース以降に確認された Windows NT Workstation 4.0 の西暦 2000 年問題です。
これらの問題を修正するための西暦 2000 年アップデート プログラムは、下記 Web サイトからダウンロードできます。なお、ダウンロードできないものについては、現在準備中です。
西暦
2000 年アップデート プログラムのダウンロード
1. BIOS の日付が直ちに 2000/1/1 に更新されない
(J047619)
Window NT システムの日付が 1999年から 2000年に変わる際に、コンピュータの BIOS が持つリアルタイム クロック (RTC) に格納されている日付が、最大 1 時間変更されない場合があります。この現象は、以下のようなシステムにおいて予期しない障害の原因になる可能性があります。
- マルチ (デュアル) ブートシステムでは、そのほかのオペレーティング システムが正常に動作しない可能性があります。MS-DOS は正常に動作しないオペレーティング システムに属します。
- RTC が 1999 年から 2000 年に更新されない BIOS を持つコンピュータにおいて、ユーザーが正しい日付を入力しなければ、コンピュータの起動に失敗する事があります。
2. 2000 年に NET USER /TIME コマンドが失敗する( J049846 )
/TIME オプションは、NET USER コマンド ライン ユーティリティーで Windows NT ユーザー アカウントのログオン可能な時間帯を設定するために使用されます。今回確認された 2000 年問題では、西暦 2000 年以降に /TIME オプションを付けて NET USER コマンドを実行すると失敗します。なお、ユーザー マネージャでは、西暦 2000 年以降も Windows NT ユーザー アカウントのログオン可能な時間帯を正しく設定することができます。
手順 3
概要
システムにインストールされている全コンポーネントの対応状況の最終確認を行います。
- システムにインストールされているネットワーク サービスと追加コンポーネントの一覧を作成します。
- 作成した一覧を、表 2 および 表 3 と比較し、該当するネットワーク サービスと追加コンポーネントの対応状況を確認します。
- 必要なアップデートを行い、2000 年問題に " 対応 " しているコンポーネントだけがシステムにインストールされている状態にします。
詳細
Windows NT Workstation 4.0 では、オペレーティング システムのインストールの際に ( またはインストール後に )、様々なネットワーク サービスを追加インストールすることができます。表 2 は追加する事のできるネットワーク サービスの一覧です。なお、SP5 をインストールした後に Windows NT 4.0 の CD-ROM を使用して、新たにネットワーク サービスをインストールした場合は、再度 SP5 をインストールする必要があります。
Windows NT Workstation 4.0 では、Service Pack や Option Pack 、および弊社 Web サイトから提供されている追加コンポーネントをインストールする事もできます。
表 2 は追加する事のできるネットワーク サービスの一覧です。この表を利用し、システムにインストールされている追加コンポーネントが 2000 年問題に対応しているかどうかを確認して下さい。
表 2
ネットワーク サービス名 |
バージョン |
対応状況 |
補足 |
Imaging for Windows |
該当せず |
対応 |
Windows NT Workstation 4.0 で動作するすべてのバージョンが対応 |
Internet Connection Services for RAS (Remote Access Service) |
1.0 |
対応 |
|
Microsoft データ アクセス コンポーネント (MDAC) |
複数バージョン |
補足を参照 |
MDAC には 2000 年問題に対応していないバージョンもあります。MDAC を 2000 年問題に対応させるためには、 MDAC の製品ガイド を参照して、西暦 2000 年問題についての最新情報と MDAC のアップデート情報を確認してください。 |
ユーロ記号サポート |
該当せず |
対応 |
|
Microsoft Front Page |
1.0 |
非対応 |
メモ 2 を参照 |
Microsoft Front Page |
1.1 |
非対応 |
メモ 2 を参照 |
Microsoft FrontPage 97 |
"97" |
非対応 |
メモ 2 を参照 |
Microsoft FrontPage 97 Server Extensions |
"97" |
非対応 |
メモ 2 を参照 |
Microsoft FrontPage 97 |
"97" ( アップデート プログラム |
対応 |
Microsoft Front Page 97 のアップデート プログラムがインストールされているかどうかを確認するためには、次のファイルのバージョン番号を確認する必要があります。 "(system directory)\system32\fp20tl.dll" このファイルが 02.00.3002.23 以上のバージョンであれば、アップデート プログラムがインストールされています。 .DLL ファイルのバージョン番号の確認方法については、メモ 7 を参照してください。 |
Microsoft FrontPage 98 Server Extensions |
"98" |
対応 |
|
Microsoft Internet Explorer |
複数バージョン |
補足を参照 |
詳細は、西暦 2000 年問題の 製品ガイドを参照してください。 |
Microsoft Internet Locator Service |
1.0 |
非対応 |
メモ 2 を参照 |
Microsoft Internet Locator Service |
2.0 |
対応 |
|
Microsoft Management Console |
1.0 |
対応 |
|
Personal Web Services |
4.0 |
対応 |
|
Microsoft Virtual Machine |
複数バージョン |
メモ 2 を参照 |
SP4 に含まれる Internet Explorer 4.01 SP1 と、その他いくつかのバージョンから提供される Microsoft Virtual Machine にて、2000 年に関連した問題が確認されています。詳細情報や 2000 年問題への対応方法については、 Microsoft Virtual Machine の製品ガイドを参照してください。 |
NetShow Services |
1.0 |
テスト予定なし |
メモ 3 を参照 |
NetShow Services |
3.0 |
対応 |
|
Routing and Remote Access Services |
2.0 |
対応 |
このコンポーネントは英語版でのみ提供されています。 |
Site Server Express |
2.0 |
非対応 |
メモ 2 を参照 |
Site Server Express |
3.0 |
対応 |
メモ 5 を参照 |
Windows Management Interface (WMI) |
1.0 |
対応 |
|
Windows Media Player |
6.0 |
対応 |
Windows Media Player のバージョンを確認するためには、Windows Media Player を実行し、ヘルプをクリックして更にバージョン情報をクリックします。" Version " が 5.01.52.0701 以上であれば Windows Media Player 6.0 がインストールされています。 |
Zero Administration Kit for Windows NT 4.0 |
該当せず |
対応 |
メモ 6 を参照 |
最終確認
全ての手順が終了した後、対象システムにある Windows NT Workstation 4.0 の全てのコンポーネントが上記の表で " 対応 " に分類されていれば、対象システムにおいて既知の 2000 年問題が全て解決されています。対象システムで、" 非対応 " に分類されているコンポーネントがある場合は、非対応のコンポーネントに必要なアップデートを再度実施してください。
メモ
システムで使用されている FrontPage Server Extensions のバージョンを確認するためには、FrontPage Server Administrator (Fpsrvwin.exe) を起動し、次に FrontPage Server Extensions で設定された Web サーバーまたは仮想サーバーをクリックすると、バージョン番号が右側のダイアログ ボックスに表示されます。バージョン番号が "3" 以上から始まる場合は ( 例えば 3.0.2.1706 ) 2000 年問題に対応していますが、"1" または "2" から始まる場合は FrontPage Server Extensions をアップデートする必要があります。
このコンポーネントは、手順 1 によるアップデートが正常に終了していない場合に、非対応バージョンが残ります。
このコンポーネントは、手順 2 によるアップデートが正常に終了していない場合に、テスト予定なしまたは非対応バージョンが残ります。
Site Server Express 3.0 では Content Analyzer 機能はサポートされません。Content Analyzer のアップデート プログラムは、Service Pack 4 のダウンロード ページからダウンロードできます。
Zero Administration Kit (ZAK) の対応状況は、ZAK により管理されるソフトウェアの対応状況に依存します。
ダイナミック リンク ライブラリ (DLL) ファイルのバージョン番号を確認するには、次の手順を実行してください。
- [ スタート ] ボタンをクリックして [ 検索 ] をポイントし、[ ファイルやフォルダ ] をクリックします。
- バージョン番号を確認する DLL ファイルを [ 名前 ] に指定し、[ 検索開始 ] をクリックします。
- 見つかった DLL ファイルを右クリックします。
- 表示されたメニューの [ プロパティ ] をクリックします。
- [ バージョン情報 ] タブをクリックします。
- [ ファイル バージョン ] に表示されたバージョン番号を確認します。
- SP5 ではインストール手順を簡単にするために Y2KSETUP を含めていません。
Y2KSETUP.EXE は、SP4 のリリース時点で 2000 年問題に対応していた以下のコンポーネントをインストールするために提供されていました。
- Internet Explorer 4.01 SP1
- Microsoft データ アクセス コンポーネント (MDAC) 2.0 SP1
Site Server Express 3.0
Y2KSETUP.EXE をすでに適用している場合、上記のコンポーネントについて再度確認する必要があります。Internet Explorer 4.01 SP1 は SP5 リリース時点で、既に 2000 年に関する障害が発生する事が確認されているため、アップデートする必要があります。2000年問題に対応しているバージョンやアップデート方法については、表 2 を参照してください。
マイクロソフトでは、以下のユーザーからのフィードバックに基づき、Y2KSETUP.EXE を西暦 2000 年問題の対応方法として提供しない事を決定しました。
- Microsoft Message Queue Service Version 1.0 と Site Server Express Version 2.0 がインストールされている場合は、サポート技術情報の J046989 を確認してください。
付録
Windows NT Server 4.0 では、オペレーティング システムのインストールの際に ( またはインストール後に ) 、様々なネットワーク サービスを追加インストールすることができます。表 3 は、これらのネットワーク サービスの一覧です。SP5 を適用した後に、ネットワーク サービスを追加インストールした場合には、再度SP5 を適用する必要があります。
表 3
ネットワーク サービス名 |
対応状況 |
DHCP リレー エージェント |
対応 |
DLC プロトコル |
対応 |
Gateway (and Client) Services for NetWare |
対応 |
Microsoft DHCP サーバー |
対応 |
Microsoft DNS サーバー |
対応 |
Microsoft TCP/IP 印刷 |
対応 |
NetBEUI プロトコル |
対応 |
NetBIOS インタフェース |
対応 |
ネットワーク モニタ エージェント |
対応 |
ネットワーク モニタ ツールとエージェント |
対応 |
NWLink IPX/SPX 互換トランスポート |
対応 |
Point To Point Tunneling プロトコル |
対応 |
リモート アクセス サービス |
対応 |
リモートブート サービス |
対応 |
RIP for Internet Protocol |
対応 |
RIP for NWLink IPX/SPX 互換トランスポート |
対応 |
RPC 構成 |
対応 |
RPC Support for Banyan |
対応 |
SAP エージェント |
対応 |
サーバー |
対応 |
Services for Macintosh |
対応 |
簡易 TCP/IP サービス |
対応 |
SNMP サービス |
対応 |
Streams 環境 |
対応 |
TCP/IP プロトコル |
対応 |
Windows インターネット ネーム サービス |
対応 |
ワークステーション |
対応 |
表 4 は、弊社 Web サイトからダウンロードできる追加コンポーネントです。なお、これらはシステムを 2000 年問題に対応させるために必要なコンポーネントではありません。
表 4
コンポーネント名 |
備考 |
ADSI Implemented in Java |
β テスト バージョンのみ |
Client 32 support for NetWare |
これは Novell 社の製品のため、2000 年問題の対応状況については Novell 社へお問い合わせください。 |
Dial-Up Networking Access Service Performance and Security Upgrade |
Windows 95 だけに適用できます。Windows NT Server 4.0 ではサポートされていません。 |
I2O (Intelligent I/O Architecture) Drivers for Windows NT |
β テスト バージョンのみ |
Routing and Remote Access Service Performance and Security Upgrade |
このアップデート プログラムは 2000 年問題に対し影響を与えません。 |
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