製品サポート: 西暦 2000 年問題とは関係なく、マイクロソフトでは、つねに
最新のリリースおよびサービス パックをインストールすることをお客様に
推奨しております。その一方、さまざまな理由で、お客様が最新のリリースに
変更できない場合があることも理解しております。お客様の西暦 2000 年への対応
作業にご協力するため、マイクロソフトでは、Exchange Server-Enterprise 5.5 Service Pack 2 を西暦 2001 年 1 月 1 日まで "対応" ソフトウェアとしてサポートする計画です。リリースされる新しいサービス バックも
西暦 2000 年に対応しており、それには 2000 年対応以外の内容も含まれます。
これは、お客様に 2000 年対応のためだけに製品のアップデートをお願いすることを
最小限にするためです。
注 1: 製品を 2000 年対応にするには Exchange 5.5 Service Pack 2 が必要です。
しかし、Exchange Connector for Lotus cc:Mail、Microsoft Migration Wizard for cc:Mail、Microsoft Mail DirSync がインストールされていない環境では、Microosft Exchange 5.5 Service Pack 1 にて 2000 年問題に対応することができます。
注 2: 詳細については次のリンクより最新の Windows NT Server の対応状況を参照してください。product.htm
Microsoft Exchange Server を 2000 年対応にするには、2000 年問題に "対応" もしくは "対応#" の、Windows NT Server 上で動作させることが必要です(Windows NT Server 4.0 SP3 と最新の修正プログラムの組み合わせも含みます)。
この Web ページでは、Microsoft Exchange Server Enterprise Edition に提供されている製品と、別途購入可能な Exchange Server Enterprise 関連の製品について説明します。また、Exchange Server Standard Edition に追加できるコンポーネントも示します。すべてのコンポーネントを総称して、 Exchange と呼びます。 各コンポーネントの日付処理やテスト項目について詳しく説明する場合は、総称ではなく各コンポーネント名を記します。Exchange クライアントおよび Outlook の西暦 2000 年対応については、それぞれの Web ページを参照してください。
必要なソフトウェア
* Exchange Server で次のコンポーネントが使用されている場合は、Exchange 5.5 Service Pack 2 をインストールする必要があります。
- Microsoft Exchange Connector for Lotus cc:Mail
- Microsoft Exchange Migration Wizard for cc:Mail
- Microsoft Mail DirSync
以下は、各コンポーネントのサポート技術情報です。ただし、これらは修正プログラムではありません。これらの問題に対する修正プログラムは、 Service Pack 2 で提供されます。以下のいずれかのコンポーネントがコンピュータにインストールされている場合は、Service Pack 2 を適用する必要があります。
Q193735
XFOR: Dates Incorrect After Migrating cc:Mail DB6 Bulletin Board
Q192595
XFOR: Incorrect Date on Message Sent Through cc:Mail Connector
Q193745
XFOR: Dates Appear Incorrectly After cc:Mail Migration
Q171593
XGEN: List of Bugs Fixed in Exchange Server 5.5 Service
Packs
前述のいずれのコンポーネントも使用されていない場合は、Exchange 5.5 Service Pack 1 だけインストールされていれば問題は発生しません。
Exchange 5.5 Service Pack 1 および Exchange 5.5 Service Pack 2 は、次のアドレスからダウンロードできます。
ftp://ftp.microsoft.com/bussys/exchange/exchange-public/fixes/
Microsoft Exchange Server データベース
拡張ストレージ エンジンと Exchange Server データベース エンジンの対応期間は、内部的には 1900 ~ 2156 年です。拡張ストレージ エンジンでは、JET_LOGTIME 構造体が使用されます。
拡張ストレージ エンジンの日付と時刻の構造体
JET_LOGTIME 構造体 (日付と時刻を表す 8 文字 (バイト))
西暦は char bYear とエンコードされます。この構造体の対応期間は、1900 ~ 2156 年です。
Microsoft Exchange Information Store
内部的には FILETIME または SYSTIME を使用して、すべての西暦が 4 桁で保存されます。ただし、ほかのコンポーネントがインフォメーション ストアにインターネット標準の RFC 822 メッセージを渡す場合は、下 2 桁の西暦を受け付けます。その場合、日付は 1986 年 1 月 1 日からの秒数として保存されます。この方式では、1986 ~ 2085 年まで扱うことができます。
UTC_TIME 文字列として日付がインフォメーション ストアに渡された場合、Exchange Information Store は 1951 を基準として、下 2 桁の西暦を変換します。つまり、下 2 桁が 51 ~ 99 年の場合は 1951 ~ 1999 年、00 ~ 50 年の場合は 2000 ~ 2050 年に変換します。
Exchange Information Store の日付と時刻の構造体
Filetime 構造体 (1601 年 1 月 1 日以降、100 ナノ秒単位の数を示す 2 つの DWORD)
|
Qword |
基本単位 |
1.84467E+19 |
秒 |
1844674407371.0 |
分 |
30744573456.2 |
時 |
512409557.6 |
日 |
21350398.2 |
年 |
58454.2 |
上限 |
60055 |
この構造体の対応期間は、1601 ~ 60055 年です。ただし、インターネット標準では下 2 桁の西暦しか使用できません。このため、2000 年代を扱えるように、インフォメーション ストアで正しく変換する必要があります。その場合に扱える期間は、1986 ~ 2050 年です。つまり、下 2 桁が 86 ~ 99 年の場合は 1986 ~ 1999 年、 00 ~ 50 年の場合は 2000 ~ 2050 年に変換されます。
Collaboration Data Objects for Windows NT (CDONTS)
CDONTS とプロトコル スタック (NNTP と SMTP) では、RFC 822 メッセージを使用できます。このメッセージでは、日付ヘッダー情報内の西暦が下 2 桁で表されます。CDONTS に公開されるすべての日付プロパティは読み取り専用で、FILETIME 構造体に基づいています。
送信メッセージは、OS のシステム クロックに基づいて、現在のシステム時間でタイム スタンプが記録されます。ヘッダーに使用される西暦は 4 桁です。ただし、RFC 822 メッセージ ヘッダーでは西暦の下 2 桁しか使用されません。
CDONTS の日付と時刻の構造体
Filetime 構造体 (1601 年 1 月 1 日以降、100 ナノ秒単位の数を示す 2 つの DWORD)
|
Qword |
基本単位 |
1.84467E+19 |
秒 |
1844674407371.0 |
分 |
30744573456.2 |
時 |
512409557.6 |
日 |
21350398.2 |
年 |
58454.2 |
上限 |
60055 |
この構造体の対応期間は、1601 ~ 60055 年です。ただし、インターネット標準では下 2 桁の西暦しか使用できません。このため、2000 年代を扱えるように、CDONTS で正しく変換する必要があります。その場合に扱える期間は、1937 ~ 2036 年です。つまり、下 2 桁が 37 ~ 99 年の場合は 1936 ~ 1999 年、 00 ~ 36 年の場合は 2000 ~ 2036 年に変換されます。
Collaboration Data Objects (CDO) と MAPI
CDO と MAPI では、64 ビットの FILETIME が使用されます。CDO または MAPI アプリケーションが有効な 4 桁の西暦を渡す場合、Exchange 内で正しく保存されます。内部的には、対応期間は 1601 ~ 60055 年です。
MAPI の日付と時刻の構造体
Filetime 構造体 (1601 年 1 月 1 日以降、100 ナノ秒単位の数を示す 2 つの DWORD)
|
Qword |
基本単位 |
1.84467E+19 |
秒 |
1844674407371.0 |
分 |
30744573456.2 |
時 |
512409557.6 |
日 |
21350398.2 |
年 |
58454.2 |
上限 |
60055 |
この構造体の対応期間は、1601 ~ 60055 年です。
Outlook Web Access (OWA)
内部的には日付は 4 バイトの整数として保存され、1970 年 1 月 1 日以降、秒数でカウントされています。OWA の対応期間は、1970 年 1 月 1 日~ 2038 年 1 月 19 日です。ASP と CDO のやり取りでは、4 桁の西暦が使用されます。
OWA のユーザー インターフェイスでは、下 2 桁の西暦が受け付けられます。下 2 桁の西暦が入力された場合、OWA では JavaScript ルーチンを使用して、下 2 桁の西暦を 4 桁に正規化して内部的に保存します。西暦を正規化するためのアルゴリズムでは、西暦の下 2 桁として 70 ~ 99 年が入力された場合は 1970 ~ 1999 年、00 ~ 38 年が入力された場合は 2000 ~ 2038 年に変換されます。OWA では、これ以外の数値 (39 ~ 69) がユーザー インターフェイスを介して入力された場合、エラーになります。その場合、ユーザーにメッセージが表示され、日付フィールドには最後に認識された 4 桁の西暦が適用されます。
OWA の日付と時刻の構造体
Filetime 構造体 (1601 年 1 月 1 日以降、100 ナノ秒単位の数を示す 2 つの DWORD)
|
Qword |
基本単位 |
1.84467E+19 |
秒 |
1844674407371.0 |
分 |
30744573456.2 |
時 |
512409557.6 |
日 |
21350398.2 |
年 |
58454.2 |
上限 |
60055 |
この構造体の対応期間は、1601 ~ 60055 年です。ただし、インターネット標準では下 2 桁の西暦しか使用できません。このため、OWA で 4 桁の西暦に変換されます。その場合に扱える期間は、1970 ~ 2038 年です。
Microsoft Exchange Message Transfer Agent (MTA)
Exchange MTA は、X.400 標準の MTA です。X.400 自体は、2000 年問題に対応していません。ISO/CCITT で定義された ASN.1 の UTCTime では、日付の西暦部分を下 2 桁で表します。たとえば、UTC 形式の 980128131030Z は、1998 年 1 月 28 日 1:10:30pm (GMT) を示します。
ほかのシステムから ASN.1 日付を受け取った場合、MTA はその日付を UTC 形式から変換して、西暦の上 2 桁を判定します。西暦の下 2 桁が 50 ~ 99 年の場合は 1950 ~ 1999 年、00 ~ 49 年の場合は 2000 ~ 2049 年に変換されます。
MTA の日付と時刻の構造体
ASN.1 文字列 (X.400 標準用の形式)
/* UTC FORMAT TIME : YYMMDDHHmmZ */
/* OR YYMMDDHHmmssZ */
/* OR YYMMDDHHmmXhhmm WHERE X IS "-" OR "+" */
/* OR YYMMDDHHmmssXhhmm WHERE X IS "-" OR "+" */
UTC_TIME 文字列 (下 2 桁の西暦)
980128131030Z は、1998 年 1 月 28 日 1:10:30pm (GMT) を示します。
この構造体の対応期間は、00 ~ 99 年です。ただし、X.400 標準では下 2 桁の西暦しか使用できません。このため、MTA で 4 桁の西暦に変換されます。その場合に扱える期間は、1970 ~ 2038 年です。
Microsoft Exchange Directory (DSA)
Exchange Directory Service は X.500 業界標準を使用し、UTC 形式で日付を保存します。UTC 形式では、日付の西暦部分を下 2 桁で表します。たとえば、980128131030Z は、1998 年 1 月 28 日 1:10:30pm (GMT) を示します。
内部的には日付は 4 バイトの整数として保存され、1970 年 1 月 1 日以降、秒数でカウントされています。DSA の対応期間は、1970 年 1 月 1 日~ 2038 年 1 月 15 日です。Exchange では 4 バイトのフィールドが使用されて、1970 年 1 月 1 日以降の秒数がカウントされます。Exchange の上限値は 2038 年 1 月 19 日になります。日付をほかのシステムやコンポーネントから受け取った場合は、Exchange Directory はその日付を UTC 形式から変換して、西暦の上 2 桁を判定します。西暦の下 2 桁が 50 ~ 99 年の場合は 1950 ~ 1999 年、00 ~ 49 年の場合は 2000 ~ 2049 年に変換されます。
MAPI の日付と時刻の構造体
UTC_TIME 文字列 (下 2 桁の西暦)
980128131030Z は、1998 年 1 月 28 日 1:10:30pm (GMT) を示します。
/* UTC FORMAT TIME : YYMMDDHHmmZ */
/* OR YYMMDDHHmmssZ */
/* OR YYMMDDHHmmXhhmm WHERE X IS "-" OR "+" */
/* OR YYMMDDHHmmssXhhmm WHERE X IS "-" OR "+" */
この構造体の対応期間は、00 ~ 99 年です。 ただし、X.500 標準では下 2 桁の西暦しか使用できません。このため、DSA で 4 桁の西暦に変換されます。その場合に扱える期間は、1970 ~ 2038 年です。
Microsoft Exchange 管理ツール
Exchange 管理ツールでは、X.400 と X.500 コンポーネントの管理を行う必要があります。その場合、ASN.1 標準と UTC 標準をサポートしていることが必要です。この 2 つの標準では、西暦が下 2 桁で保存されます。たとえば、ASN.1 と UTC 形式の 980128131030Z は、1998 年 1 月 28 日 1:10:30pm (GMT) を示します。管理ツールがこれらの日付を使用する場合は、必要に応じて 4 桁の西暦に変換します。下 2 桁が 50 ~ 99 年の場合は 1950 ~ 1999 年、00 ~ 49 年の場合は 2000 ~ 2049 年に変換されます。
管理ツールの日付と時刻の構造体
ASN.1 文字列 (X.400 標準用の形式)
/* UTC FORMAT TIME : YYMMDDHHmmZ */
/* OR YYMMDDHHmmssZ */
/* OR YYMMDDHHmmXhhmm WHERE X IS "-" OR "+" */
/* OR YYMMDDHHmmssXhhmm WHERE X IS "-" OR "+" */
UTC_TIME 文字列 (下 2 桁の西暦)
980128131030Z は、1998 年 1 月 28 日 1:10:30pm (GMT) を示します。
この構造体の対応期間は、00 ~ 99 年です。ただし、インターネット標準と X.400 標準では下 2 桁の西暦しか使用できません。このため、管理ツールで 4 桁の西暦に変換されます。その場合に扱える期間は、1970 ~ 2038 年です。
Microsoft Exchange Key Management Server (KMS)
Key Management Server では、明示的に 4 桁の西暦で日付が保存されます。形式としては、UTC_TIME 文字列が使用されます。ただし、これが使用されるのは、証明書が発行された場合の記録を取るためだけです。証明書は内部的には時間と分で記録されるので、日付の一部として西暦は使用されません。
2000 年問題対応に関して、暗号化コードがテストされています。テストでは、異なるレベルの暗号化を使用する各種の言語もテストされています。
Microsoft Exchange Internet Mail Service (IMS)
IMS では、内部的に FILETIME 構造体として日付が保存されます。これは 64 ビットの値で、1601 年 1 月 1 日以降、100 ナノ秒単位の数を示します。
IMS に渡される RFC 822 形式のメッセージは、IMAIL とインフォメーション ストアによって処理されます。RFC 822 形式のメッセージでは、下 2 桁の西暦で日付が保存されます。詳細については、Microsoft Exchange Information Store を参照してください。IMS がコネクタとしてセットアップされている場合は、GWART から情報を読み取ります。詳細については、MTA を参照してください。
IMS の日付と時刻の構造体
Filetime 構造体 (1601 年 1 月 1 日以降、100 ナノ秒単位の数を示す 2 つの DWORD)
|
Qword |
基本単位 |
1.84467E+19 |
秒 |
1844674407371.0 |
分 |
30744573456.2 |
時 |
512409557.6 |
日 |
21350398.2 |
年 |
58454.2 |
上限 |
60055 |
この構造体の対応期間は、1601 ~ 60055 年です。 ただし、インターネット標準では下 2 桁の西暦しか使用できません。このため、IMS で 4 桁の西暦に変換されます。その場合に扱える期間は、1970 ~ 2038 年です。
Microsoft Exchange Chat Server
Chat Server では、リアルタイムのコラボレーションのクロックに基づき、時刻が計算されます。このクロックでは、西暦までは使用されません。日付が保存されると、Chat Server は 長整数を使用して、4 桁で西暦を保存します。
Microsoft Mail Connector Interchange (MSMI)
MSMI を介して Exchange に渡される P1 エンベロープの日付は、OM_S_UTC_TIME_STRING 構文で XOM オブジェクトにマップされます。この構文は、MTA で使用される ASN.1 UTC 時間の構文を文字列で表したものです。UTC 時間では、西暦は下 2 桁で表されます。このため、MTA が日付を 4 桁の西暦に変換します。詳細については、MTA を参照してください。P1 エンベロープ内にある Exchange からの日付は、無視されて削除されます。
メッセージの日付は、Exchange に渡される場合は MAPI の PT_SYSTIME の MAPI PT SYSTIME プロパティにマップされ、Exchange から渡される場合は MAPI PT SYSTIME プロパティからマップされます。詳細については、MAPI を参照してください。PT_SYSTIME は、西暦を明示的に 4 桁にエンコードします。MS Mail に渡され、MS Mail ゲートウェイを介してほかのシステムに渡される日付は、 MS Mail FIPS の日付と時刻の形式にマップされます。MS Mail から渡した日付は、MS Mail FIPS の日付と時刻の形式からマップされます。これは、明示的な 4 桁の形式の西暦です。
MSMI の日付と時刻の構造体
ASN.1 文字列 (X.400 標準用の形式)
/* UTC FORMAT TIME : YYMMDDHHmmZ */
/* OR YYMMDDHHmmssZ */
/* OR YYMMDDHHmmXhhmm WHERE X IS "-" OR "+" */
/* OR YYMMDDHHmmssXhhmm WHERE X IS "-" OR "+" */
UTC_TIME 文字列 (下 2 桁の西暦)
980128131030Z は、1998 年 1 月 28 日 1:10:30pm (GMT) を示します。
この構造体の対応期間は、00 ~ 99 年です。ただし、X.400 標準では下 2 桁の西暦しか使用できません。このため、MSMI は 1950 を基準として西暦を 4 桁に変換します。つまり、下 2 桁が 50 ~ 99 年の場合は 1950 ~ 1999 年、00 ~ 49 年の場合は 2000 ~ 2049 年に変換します。
Filetime 構造体 (1601 年 1 月 1 日以降、100 ナノ秒単位の数を示す 2 つの DWORD)
|
Qword |
基本単位 |
1.84467E+19 |
秒 |
1844674407371.0 |
分 |
30744573456.2 |
時 |
512409557.6 |
日 |
21350398.2 |
年 |
58454.2 |
上限 |
60055 |
この構造体の対応期間は、1601 ~ 60055 年です。
Microsoft Exchange Connector for Lotus cc:Mail (CCMC)
メッセージの日付は、Exchange に渡される場合は MAPI の PT_SYSTIME の MAPI PT SYSTIME プロパティにマップされ、Exchange から渡される場合は MAPI PT SYSTIME プロパティからマップされます。PT_SYSTIME は、西暦を明示的に 4 桁にエンコードします。詳細については、MAPI を参照してください。
cc:Mail でやり取りされる日付には、cc:Mail の IMPORT/EXPORT 形式が使用されます。この形式では、西暦の下 2 桁が使用されます。CCMC は、下 2 桁の西暦を 1900 年からのオフセットとして解釈します。つまり、19xx 年にしか対応できません。Microsoft Exchange Server が日付を受け取ると、1950 年を基準として西暦を変換します。つまり、西暦の下 2 桁が 50 ~ 99 年の場合は 1950 ~ 1999 年、00 ~ 49 年の場合は 2000 ~ 2049 年に変換します。マイクロソフトの行ったテストでは、cc:Mail と Exchange との日付のやり取りは正しく行われました。
CCMC の日付と時刻の構造体
Filetime 構造体 (1601 年 1 月 1 日以降、100 ナノ秒単位の数を示す 2 つの DWORD)
|
Qword |
基本単位 |
1.84467E+19 |
秒 |
1844674407371.0 |
分 |
30744573456.2 |
時 |
512409557.6 |
日 |
21350398.2 |
年 |
58454.2 |
上限 |
60055 |
この構造体の対応期間は、1601 ~ 60055 年です。ただし、cc:Mail では下 2 桁の西暦しか使用できません。このため、CCMC は 1950 を基準として西暦を 4 桁に変換します。つまり、下 2 桁が 50 ~ 99 年の場合は 1950 ~ 1999 年、00 ~ 49 年の場合は 2000 ~ 2049 年に変換します。
Microsoft Exchange Connector for Lotus Notes
メッセージの日付は、Exchange に渡される場合は MAPI の PT_SYSTIME の MAPI PT SYSTIME プロパティにマップされ、Exchange から渡される場合は MAPI PT SYSTIME プロパティからマップされます。PT_SYSTIME は、西暦を明示的に 4 桁にエンコードします。詳細については、MAPI を参照してください。日付が Notes に渡される場合は Notes の日付形式にマップされ、Notes から渡される場合は Notes の日付形式からマップされます。これは、明示的な 4 桁の形式の西暦です。
Notes Connector の日付と時刻の構造体
Filetime 構造体 (1601 年 1 月 1 日以降、100 ナノ秒単位の数を示す 2 つの DWORD)
|
Qword |
基本単位 |
1.84467E+19 |
秒 |
1844674407371.0 |
分 |
30744573456.2 |
時 |
512409557.6 |
日 |
21350398.2 |
年 |
58454.2 |
上限 |
60055 |
この構造体の対応期間は、1601 ~ 60055 年です。
Microsoft Exchange SNADS Connector (SNADS)
メッセージの日付は、Exchange に渡される場合は MAPI の PT_SYSTIME の MAPI PT SYSTIME プロパティにマップされ、Exchange から渡される場合は MAPI PT SYSTIME プロパティからマップされます。PT_SYSTIME は、西暦を明示的に 4 桁にエンコードします。詳細については、MAPI を参照してください。日付が SNADS に渡される場合は SNADS 日付形式にマップされ、SNADS から渡される場合は SNADS 日付形式からマップされます。これは、明示的な 4 桁の形式の西暦です。
SNADS の日付と時刻の構造体
Filetime 構造体 (1601 年 1 月 1 日以降、100 ナノ秒単位の数を示す 2 つの DWORD)
|
Qword |
基本単位 |
1.84467E+19 |
秒 |
1844674407371.0 |
分 |
30744573456.2 |
時 |
512409557.6 |
日 |
21350398.2 |
年 |
58454.2 |
上限 |
60055 |
この構造体の対応期間は、1601 ~ 60055 年です。
Microsoft Exchange IBM OfficeVision/Virtual Machine Connector (PROFS)
メッセージの日付は、Exchange に渡される場合は MAPI の PT_SYSTIME の MAPI PT SYSTIME プロパティにマップされ、Exchange から渡される場合は MAPI PT SYSTIME プロパティからマップされます。詳細については、MAPI を参照してください。PROFS では、西暦として下 2 桁が使用されます。PROFS Connector は、1950 を基準として西暦を 4 桁に変換します。つまり、下 2 桁が 50 ~ 99 年の場合は 1950 ~ 1999 年、00 ~ 49 年の場合は 2000 ~ 2049 年に変換します。
PROFS の日付と時刻の構造体
Filetime 構造体 (1601 年 1 月 1 日以降、100 ナノ秒単位の数を示す 2 つの DWORD)
|
Qword |
基本単位 |
1.84467E+19 |
秒 |
1844674407371.0 |
分 |
30744573456.2 |
時 |
512409557.6 |
日 |
21350398.2 |
年 |
58454.2 |
上限 |
60055 |
この構造体の対応期間は、1601 ~ 60055 年です。ただし、PROFS では下 2 桁の西暦しか使用できません。このため、PROFS Connectorは 1950 を基準として西暦を 4 桁に変換します。つまり、下 2 桁が 50 ~ 99 年の場合は 1950 ~ 1999 年、00 ~ 49 年の場合は 2000 ~ 2049 年に変換します。CCMS の対応期間は、1970 ~ 2038 年です。
Microsoft Exchange MIGRATION
メッセージの日付は、Exchange に渡される場合は MAPI の PT_SYSTIME の MAPI PT SYSTIME プロパティにマップされます。PT_SYSTIME は、西暦を明示的に 4 桁にエンコードします。詳細については、MAPI を参照してください。ほかのメール システムは、その大半が下 2 桁の西暦を使用しています。Migration は、各メール システムに合わせて特定の規則を適用し、西暦を下 2 桁から変換します。次は、システムとそれに使用する規則です。
システム: 規則:
cc:Mail DB6: c:Mai から受け取った年に 1900 を加算します。たとえば、受け取った年が 110 の場合は、西暦 2010 年に変換されます。
cc:Mail DB8: 渡された西暦の下 2 桁が 60 より大きい場合は、1900 が加算されます。60 以下の場合は、2000 が加算されます。たとえば、10 が渡された場合は、西暦 2010 年に変換されます。
Collabra: Collabra から渡された西暦には、1980 が加算されます。たとえば、30 が渡された場合は、西暦 2010 年に変換されます。
GroupWise: GroupWise からは西暦が 4 桁で渡されます。たとえば、2010 はそのまま Migration に渡されます。
MSMail: MSMail からは西暦が 4 桁で渡されます。たとえば、2010 はそのまま Migration に渡されます。
Notes: Notes からは西暦が 4 桁で渡されます。たとえば、2010 はそのまま Migration に渡されます。
Migrations の日付と時刻の構造体
Filetime 構造体 (1601 年 1 月 1 日以降、100 ナノ秒単位の数を示す 2 つの DWORD)
|
Qword |
基本単位 |
1.84467E+19 |
秒 |
1844674407371.0 |
分 |
30744573456.2 |
時 |
512409557.6 |
日 |
21350398.2 |
年 |
58454.2 |
上限 |
60055 |
この構造体の対応期間は、1601 ~ 60055 年です。
Exchange 5.5 Service Pack 2 では、以下のユーティリティについてもテスト済みです。
Microsoft Exchange InterOrg Replication Utility
Microsoft Exchange InterOrg Move Server Utility
Microsoft Exchange InterOrg Mailbox Cleanup Utility
下 2 桁の西暦の処理
UTC、ASN.1、X.400、X.500 の各標準を使用している Exchange のコンポーネントには、西暦を下 2 桁で保存するものがあります。その場合、50 ~ 99 年は 1950 ~ 1999 年、00 ~ 49 年は 2000 ~ 2049 年として変換されます。
日付に関する注意事項
マイクロソフトでは、Microsoft Exchange Server でインターネット標準を使用していきます。また、今後もほかのベンダのメッセージ システムと接続できるようにしていきます。そのためには、Microsoft Exchange Server がマイクロソフト製品ではないシステムとやり取りする下 2 桁の西暦を変換できることが必要です。ただし、マイクロソフト環境外で日付を受け取る場合や、Microsoft Exchange Server に日付データを送る場合の信頼性については、2000 年問題対応に関して保証するものではありません。
ガイドラインと推奨事項
Exchange トポロジの一部をシミュレートするテスト環境を構築します。そして、すべてのサーバーのシステム日付を 1999 年 12 月 31 日に変更し、メッセージの送信を開始します。日付が 2000 年 1 月 1 日に変わるのを待ちます。Exchange 環境用に設計されたアプリケーションを実行します。これは、ワークフローやコラボレーション アプリケーションなど、企業が業務を行うために使用するどのアプリケーションでもかまいません。1999 年 12 月 31 日~ 2009 年 12 月 31 日までの日付で、条件を変えてテストを行います。 |