Access 2.0 のカテゴリが「非対応」から「対応*」に変更され、Access 2.0 修正プログラムが追加されました。これまでAccess 2.0では西暦を2桁で入力すると1900年代の日付と解釈されるため、2000年対応状況を「非対応」とし、2000年代の日付を入力するには西暦を4桁で入力するよう案内をしていました。
しかし現在Access 2.0をお使いのお客様から、多くのご要望をいただいたため、Access 2.0でも2000年代の日付を西暦2桁の省略形式でもご利用いただけるよう、修正プログラムの提供を開始いたしました。
Access 2.0 日本語版 2 桁データ修正プログラムの詳細とダウンロードについては、次のサイトを参照してください。
http://officeupdate.microsoft.com/japan/downloaddetails/Acc2DatJ.htm
日付の処理
保存。 Microsoft Access は、日付/時刻型を倍精度浮動小数点数で表します (小数第 15 位まで)。倍精度値の整数部で日付を表し、小数部で時刻を表します。詳細については、
「
サポート技術情報 J046991
」を参照してください。
Microsoft Access では、データの格納に Jet データベース エンジンを使用し、
日付/時刻データの計算に VBA 共有コンポーネントを使用します。
書式。日付の入力は、定義済み書式とカスタム書式で行うことができ、入力マスクが使用されます。入力マスクによって、日付の入力書式が特定の書式に限定されます。入力マスクの定義済み書式の 1 つに、短い日付書式があります。この書式を指定すると、マスクの作成時に、コントロール パネルの [地域] の [日付] がデフォルトで短い書式に設定されます。日付入力を 4 桁の西暦に限定するには、カスタム入力マスクを作成します。Microsoft Access 2.0では、入力マスクがなくても日付を入力できます。入力マスクを使用しないと、デフォルトで 2 桁と 4 桁のどちらの西暦でも日付を入力できます。
日付の表示は、定義済み書式およびカスタム書式で行うことができ、Format プロパティと Format 関数が使用されます。デフォルトでは、日付 (標準G) 書式で表示されます。この書式は、短い日付と短い時刻の組み合わせです。コントロール パネルの [地域] でも指定できます。4 桁の西暦で表示するには、カスタム書式を作成します。 |
下 2 桁の西暦の処理
1. Access 2.0 は WIN.INI file に設定された 2 桁年を取り扱います。デフォルトでは (2 桁データ修正プログラムをインストールするまで )、2 桁年を 1900 〜 1999 年として解釈します 。ただし、ユーザーが WIN.INI file に下記に示すような設定をしている場合、Access 2.0 は 100 年の日付範囲を使用し、TwoDigitYearMax 値によって 2 桁年を取り扱う範囲の最大値を設定します。[Microsoft Access 2.0] TwoDigitYearMax=2029WIN.INI file で上記の設定をすると、日付範囲が変更され、1930 〜 2029 年までの範囲で 2 桁年を取り扱います。
00 〜 29 までは 2000 〜 2029 年と解釈されます。
30 〜 99 までは 1930 〜 1999 年と解釈されます。
2. Access 2.0 プロパティ シートおよび Query designer に入力された文字日付を 4 桁年で保存します。
3. 2000 年以降、Access 2.0 は、年なし日付を取り扱い、システム クロックの現在年を適用します。
4. Access 2.0 は、現在、文字日付をモジュール上 4 桁年で表示します。
5. Access 2.0 は、1930 〜 2029 年の日付範囲を使用して、テキスト ファイルをインポートします。
1900 〜 1999 年の以外の範囲で抽出クエリーウィザードやクロス集計クエリーウィザードを使用すると、クエリー条件として不正な日付が使用される可能性があります。これを解決するにはクエリーの作成後、クエリー デザイナーでクエリー条件を変更する必要があります。Access 2.0 日本語版 2 桁データ修正プログラムに関する
機能 |
該当個所 |
備考 |
テキストの転送、 インポート/エクスポート |
テーブル、 クエリー、 フォーム、 レポート、 マクロ、 モジュール
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テキストのインポートおよびエクスポートには、メニュー、テキスト変換 マクロアクション および Access Basic の TransferText メソッドを使用します。 インポート/エクスポート 定義 を使用すると、日付のインポートおよびエクスポートを 2 桁と 4 桁のどちらの西暦でも行えます。デフォルトでは、日付が 2 桁の西暦でエクスポートされます。4 桁の西暦を選択できるようにするには、インポート/エクスポート 定義 を作成します。 |
インデックス |
テーブル |
日付値と時刻値をインデックス化でき、一意な値を要求できます。 |
書式 |
テーブル、 クエリー、 フォーム、 レポート、 モジュール
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テーブル、クエリー、フォーム、レポート、および Access Basicの日付/時刻データの書式を設定します。設定値は、テーブル、クエリー、フォーム、およびレポートのフィールドのプロパティになります。組み込み関数 Format() を使用することもできます。コントロール パネルの [地域] で設定できる書式は、長い日付書式、短い日付書式、および長い時間書式です。Microsoft Access 2.0の組み込み書式は、日(標準G)、日付 (M)、時刻 (M)、および時刻 (S) です。カスタム書式では、年月日と時刻を任意の書式で組み合わせることができます。 |
入力マスク |
テーブル、 クエリー、 フォーム、 レポート、 モジュール
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ユーザーによるデータ入力を特定の値に制限します。入力マスクの値は、(0, 9 や A) などのようなトークン文字の組み合わせから派生しており、フィールドの書式に設定するカスタム書式に似ています。ただし、日付データの検証と書式の適用は、ユーザーがデータを入力マスク付きのフィールドに入力してから行われます。ウィザードで定義されている入力マスクとして、日付 (S)、日付 (M)、時刻 (S)、時刻 (M)、時刻 (L) などがあります。 |
入力規則 |
テーブル、 クエリー、 フォーム
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Microsoft Access 2.0では、入力規則という式を使用して、ユーザーが入力したデータを検証します。入力規則式では、フィールドの日付/時刻型データを使用し、算出した日付値を比較できます。 |
集計クエリー |
クエリー |
ユーザーが日付/時刻型フィールドに対するクエリーをグループ化し、並べ替えることができます。クエリーの集合化機能では、日付/時刻型フィールドを合計して、グループ日付を算出できます。使用できる演算は、Sum、Avg、Min、Max、Count、StDev、Var、First、および Last です。 |
定義域関数 |
クエリー、 フォーム、 レポート、 モジュール
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定義域関数はデータのルックアップと計算を行い、結果を返します。定義域関数は、DAvg、DCount、DLookup、DFirst、DLast、DMin、DMax、DStDev、DStDevP、DSum、DVar、および DVarP です。 |
日付と時刻の挿入 |
フォーム、 レポート
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Date() の値に対して Format 関数を使用する演算フィールドを挿入します。 |
グラフ作成 |
フォーム、 レポート
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グラフをフォームとレポートに表示し、日付/時刻型データを Microsoft Access 2.0 のレコード ソースに基づき表示できます。 |
カレンダー コントロール |
フォーム、 レポート、 モジュール
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ユーザーがカレンダー上の日付を取得および設定できる値プロパティです。西暦は必ず 4 桁で表示されます。 |
レポートのグループ化 |
レポート |
レポートでは、日付/時刻型データのグループ化および並べ替えを [各値]、[年]、[四半期]、[月]、[週]、[日]、[時]、または [分] を基準に行えます。 |
Day()、 Month()、 Year()、 WeekDay() |
クエリー、 フォーム、 レポート、 モジュール
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日付/時刻型データを変換します。 |
Date()、 Now()
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クエリー、 フォーム、 レポート、 モジュール
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日付、および日付と時刻を返します。 |
DateAdd()、 DateDiff()
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クエリー、 フォーム、 レポート、 モジュール
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日付/時刻型データの計算を行います。 |
LastUpdated および DateCreated プロパティ |
すべてのデータベース オブジェクト |
前回の更新日時およびオブジェクト作成日時を示す日付/時刻スタンプです。DAO によって用意されます。 |
CDate() |
クエリー、 フォーム、 レポート、 モジュール
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有効範囲は -657434 (1/1/100) 〜 2958465 (12/31/9999) です。時刻値は、数値の小数部に格納されます。 |
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手順に関する内容 |
Q162718 |
HOWTO: Prepare Visual Basic Applications for the Year 2000 |
J046972 |
[AC97]指定された月の日数を取得する方法 |
Q149095 |
ACC: How to Format Dates Regardless of Regional Settings |
J047002 |
[AC97]日付(S)書式を異なる書式に変換する方法 |
J046975 |
[AC97]特定の日付の会計年度および月を取得する方法 |
J046984 |
[AC97]年を下2桁のみで表示する方法 |
J046983 |
[AC97]VBA、Access Basicを使ってユリウス暦の日付を変換する |
J047003 |
[AC97]日付/時刻の値を計算し、表示する関数 |
J046967 |
[AC97]指定された日付より前の月曜日の日付を取得する関数 |
J046966 |
[AC97]指定された日付から現在までの月数、年数を計算する関数 |
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解説 |
J046991 |
[AC97]日付/時刻型データの格納、計算、および比較 |
J046985 |
[AC97]日付/時刻型フィールドに年を省略して日付を入力した場合の動作 |
J046976 |
[AC97]Windowsの地域プロパティとAccessとの関連について |
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日付に関するその他の問題 |
J046973 |
[AC97]カレンダーコントロールの各日付を書式設定できない |
Q96897 |
ACC: Operation Stops When Editing Attached SQL Tables |
J046974 |
[AC20]DateDiff関数でwwを指定すると終了日ではなく開始日を無視 |
J046971 |
[AC97]FormatとMonth関数を組み合わせると正しい結果が返らない |
J046969 |
[AC97]インポートされたExcelの日付が4年ずれる |
J046968 |
[AC97]日付フィールドをテキストへエクスポートすると時刻形式が含まれる |
J046981 |
[AC97]時刻条件を含むクエリーがSQL Serverからレコードを1つも返さない |
J046970 |
[AC95]DateDiff関数が誤った値を返す |