本ページは公開が終了した情報の複製であり、掲載時点での情報です。本ページに記載されている内容について各所に問い合わせることはご遠慮下さい。
サポート技術情報

EQ (数式) フィールドのスイッチと使用例

文書番号: 402622

最終更新日: 2000/01/05


この資料は以下の製品について記述したものです。


この記事は、以前は次の ID で公開されていました: JP402622

概要

数式を作成するには数式エディタを使いますが、[挿入] - [フィールド] コマンドよ り EQ (数式) フィールドを使用することによっても Word 6.0 上でさまざまな数式を 表示することが可能となります。挿入したフィールドの実行結果とフィールドコード を切り替えるには、[Alt] キーを押しながら [F9] キーを押します。数式のスイッチ を編集し、再度 [Alt] キーを押しながら [F9] キーを押すことによって新しい実行
結果が表示されます。[挿入] - [フィールド] コマンドを使用せず、直接フィール
ドコードを記述するには、[Ctrl] キーを押しながら [F9] キーを押して を挿入
します。
注意 スイッチの中には、区切り文字で区切られた構成要素を必要とするものがあります。 区切り文字として使用できる文字は、Windows のコントロール パネルで設定されている 小数点の記号によって決まります。小数点の記号が半角のピリオド (.) の場合、区切り 文字に半角のカンマ (,) を使います。また、小数点の記号が半角のカンマ (,) の場合 は、区切り文字に半角のセミコロン (;) を使います。以下の例では、小数点の記号を半 角のピリオドと仮定し、区切り文字として半角のカンマを使用しています。
また、以下の「実行結果」は、テキストによる表現上、実際のものと異なりますこと をご了承ください。

EQ (数式) フィールドの書式スイッチ

  ----------------------------------------------------------------------------
  引数          説明
  ----------------------------------------------------------------------------
  スイッチ      カッコで囲まれた構成要素を使って、数式を組み立てる方法を指定し
                ます。どのスイッチも、必要なスイッチ オプションを使って修正す
                ることができます。使用できるスイッチとオプションの一覧につい
                ては、この資料の後半を参照してください。
  ----------------------------------------------------------------------------
半角のカンマ (,)、左カッコ (()、円記号 (\) は、EQ (数式) フィールドの中では特 殊な意味を持ちます。このため、これらの記号を実行結果の中にそのまま表示するに は、\,、\(、\\ のように、それぞれの記号の前に、さらに半角の円記号 (\) を付け ます。数式を作成するため、さまざまなスイッチを使用することができます。次に、 それぞれのスイッチについて詳しく説明します。

配列: \a()

\a スイッチは、任意の数の要素の配列を作成します。配列の構成要素は、左上隅から 右下隅に向かって指定します。次のオプションを組み合わせて、\a スイッチを修正し ます。
  例) フィールドコード: eq \a \ac \co2(1,2,3,4)    実行結果: 12
                                                            34
  ----------------------------------------------------------------------------
  オプション    説明
  ----------------------------------------------------------------------------
  \al           列の左端を揃えます。
  \ac           列の中央を揃えます。
  \ar           列の右端を揃えます。
  \con          列数を n に設定します (既定値は 1)。
  \vsn          ポイント数を単位として、要素間の垂直方向のスペースを n に設定
                します。
  \hsn          ポイント数を単位として、要素間の水平方向のスペースを n に設定
                します。
  ----------------------------------------------------------------------------

カッコ: \b()

\b スイッチは、構成要素をカッコで囲みます。丸カッコ (( )) が既定で使用されま す。次のオプションを組み合わせて、\b スイッチを修正します。
  例) フィールドコード: eq \b \lc\ \rc\](12)   実行結果: 12]
  ----------------------------------------------------------------------------
  オプション    説明
  ---------------------------------------------------------------------------
  \lc\c         左側のカッコとして、c で指定した文字を使用します。
  \rc\c         右側のカッコとして、c で指定した文字を使用します。
  \bc\c         左右のカッコとして、c で指定した文字を使用します。 c に 、[、
                (、または < のような文字を指定すると、それらの文字は左カッコと
                して使用され、対応する文字が自動的に右カッコとして使用されま
                す。これ以外の文字をカッコとして指定すると、左右のカッコに同じ
                文字が使用されます。
  ----------------------------------------------------------------------------

文字間制御: \d()

\d スイッチを使うと、次に続く文字の左右の配置を厳密に設定できます。次のオプ
ションを組み合わせて、\d スイッチを修正します。\d スイッチには左右のカッコ
(( )) が必要です。カッコ内は空白にしておきます。\d スイッチは、カッコに続く
最初の構成要素に作用します。
  例) フィールドコード: eq \d \fo10 \li()        実行結果:_
  ----------------------------------------------------------------------------
  オプション    説明
  ---------------------------------------------------------------------------
  \fon()        ポイント数を単位として、対象となる文字の右側のスペースを n に
                設定します。
  \ban()        ポイント数を単位として、対象となる文字の左側のスペースを n に
                設定します。
  \li()         配置を設定した文字から次の文字の先頭へ下線を引きます。
  ----------------------------------------------------------------------------

分数: \f(,)

\f スイッチは、分母と分子が横棒で区切られた分数を作成します。このスイッチでは、 構成要素を区切り文字で区切って指定します。区切り文字の前の要素は分子を表し、 後の要素は分母を表します 。通常、区切り文字には半角のカンマ (,) を使用します。 半角のカンマを小数点の記号として使っている場合は、区切り文字には半角のセミ
コロン (;) を使用します。分子と分母には、数値だけでなく、文字列やグラフィック を指定することもできます。
                                                     2
  例) フィールドコード: eq \f(2,3)       実行結果: -
                                                     3

インテグラル: \i(,,)

\i スイッチは、指定された記号と 3 つの構成要素を使って、積分、Σを使った和の 式などを作成します。最初の構成要素は下限値を表し、2 番目の構成要素は上限値
を表します。また、3 番目の構成要素は、積や和の対象となる変数を表します。
次のオプションを組み合わせて、\i スイッチを修正します。
                                                       5
  例) フィールドコード: eq \i \su(1,5,3)   実行結果:Σ 3
                                                       1
  ----------------------------------------------------------------------------
  オプション   説明
  ---------------------------------------------------------------------------
  \su          和を表すΣの文字を表示します。
  \pr          積を表すΠの文字を表示します。
  \in          初期値 (下限値) と最終値 (上限値) をインテグラル記号などの右側
               に表示します。
  \fc\c        インテグラル記号を、c で指定した固定サイズの文字と置き換えます。
  \vc\c        インテグラル記号を、c で指定した可変サイズの文字と置き換えます。
               文字のサイズは、3 番目の構成要素のサイズに揃えられます。
  ----------------------------------------------------------------------------

一覧: \l()

\l スイッチは、任意の個数の構成要素を使って、区切り文字 (通常は、半角のカンマ (,)) で区切られた一覧を作成します。このスイッチを使うと、複数の構成要素を 1 つ の要素として指定できます。\l スイッチには、オプションはありません。
  例) フィールドコード: eq E\s\up2(\l(1,2,3,....n))  実行結果: E1,2,3,....n

重ね文字: \o()

\o スイッチは、指定した構成要素を重ねて表示します。指定する構成要素の数に制限 はありません。それぞれの文字は、目に見えない文字ボックスの中に印刷されます。 オプションを指定することで、別の文字の上に重ねる文字ボックスの配置を設定でき ます。次のオプションを組み合わせて、\o スイッチを修正します。
  例) フィールドコード: eq \o \al(b,/)    実行結果: (b に / が重なった状態)
  ----------------------------------------------------------------------------
  オプション  説明
  ---------------------------------------------------------------------------
  \al         文字の左端を揃えます。
  \ac         文字の中央を揃えます。特にオプションを指定しないと、自動的にこの
              設定が使用されます。
  \ad         長い文字列と短い文字列を重ね合わせます。長い文字列に合わせて、
              短い文字列が均等に配置されます。
  \ar         文字の右端を揃えます。
  ----------------------------------------------------------------------------

根号: \r(,)

\r スイッチは、1 つまたは 2 つの構成要素を使って、根号 (√) を表示します。1 つの 構成要素を指定すると、それは根号の内部に表示され、平方根が作成されます。また、 2 つの構成要素を指定すると、最初の構成要素は底として根号の上に表示され、2 番目の 構成要素は根号の内部に表示されます。
  例) フィールドコード: eq \r(a,b)    実行結果: a√b

上付き/下付き: \s()

\s スイッチは、構成要素を上付き文字または下付き文字として表示します。それぞれ の \s スイッチには、1 つまたは複数の構成要素を指定できます。複数の構成要素を指 定している場合、それらは左揃えで配置され、積み重ねて表示されます。次のオプショ ンは、構成要素が 1 つの \s スイッチとともに使用します。
  例) フィールドコード: eq \s \up8(N) \s \do8(2)   実行結果: N
                                                                2
  ----------------------------------------------------------------------------
  オプション  説明
  ----------------------------------------------------------------------------
  \ain()      対象となる文字の上端に、n で指定したポイント数分のスペースを挿入
              します。
  \upn()      ポイント数を単位として、構成要素を上付きに設定します。n を省略
              すると、2 ポイントの上付き文字が作成されます。
  \din()      対象となる文字の下端に、n で指定したポイント数分のスペースを挿入
              します。
  \don()      ポイント数を単位として、構成要素を下付きに設定します。n を省略
              すると、2 ポイントの下付き文字が作成されます。
  ----------------------------------------------------------------------------

囲み罫線: \x()

\x スイッチは、構成要素を罫線で囲みます。特にオプションを指定しないときは、
構成要素が外枠で囲まれます。次のオプションを組み合わせて、\x スイッチを修正
します。
                                                     _
  例) フィールドコード: eq \x \to \bo(5)    実行結果: 5
                                                      ̄
  ----------------------------------------------------------------------------
  オプション  説明
  ----------------------------------------------------------------------------
  \to        上の罫線を引きます。
  \bo        下の罫線を引きます。
  \le        左の罫線を引きます。
  \ri        右の罫線を引きます。
  ----------------------------------------------------------------------------

サンプル

  1. EQ フィールドと \x() スイッチを使うと、文中の単語を罫線で囲むことがで きます。 たとえば、eq \x(操作手順 1) の実行結果は、 次のようになります。
          ______
         |操作手順 1 |
    
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 2. EQ フィールドと \o() スイッチを使うと、[挿入] - [記号/文字...] コマン
   ドのダイアログ ボックスでは挿入できない特殊文字を作成することができま
   す。たとえば、[書式] - [文字] コマンドの [文字間隔] パネルから位置を 6
   ポイント上げたハイフン (-) を使った eq \o(e,-) の実行結果は、次のように
   なります。
       _
     " e "
   また、MS 明朝 16 ポイントで [書式] - [文字] コマンドの [文字間隔] パネル
   から位置を 2 ポイント下げた "○"と MS 明朝 10 ポイントの "印" を使った
   eq \o(○,印) の実行結果は "
[GRAPHIC: ]
になります。

Keywords: KBINFO KB402622
Technology: kbWord600 kbWordSearch kbZNotKeyword2

inserted by FC2 system