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サポート技術情報

[XL]日本語かな漢字変換システムに関るトラブルと回避策

文書番号: 402149

最終更新日: 1997/10/20


この資料は以下の製品について記述したものです。


この記事は、以前は次の ID で公開されていました: JP402149

概要

Excel 5.0 では、より強化されたインライン変換機能がサポートされました。これを実 現するために日本語入力システム (以下 IME) を Excel 5.0 自身が直接コントロール するようになりました。Microsoft(R) Windows(R) Version 3.1 (以下 Windows 3.1
もしくはバージョンに関りがないときには単に Windows) では、それ以前のバー
ジョンよりもインライン変換機能を含む IME の機能が強化された Level3 をサポ
ートしましたが、Excel 5.0 はこのレベルを IME に問い合わせ、その制御方法を
変えています。しかし、この新しい機能のサポートにより、いくつかの問題が発
生しました。
本文書は、確認されている問題点とその回避策を示すものです。

1. IME Level3 への対応による Excel 5.0 の問題点と回避策

ここでは、Windows 3.1 の IME Level3 に対応したことで発生する Excel 5.0 の問
題点と回避策をまとめています。

a. 問題点

アップデート以前の Excel 5.0 (EXCEL.EXE のタイム スタンプは 94/02/21 です)
で発生する問題は次の通りです。なお、アップデート版 Excel 5.0 ではこれらの問題 を回避できるように修正されています。
  • 小さなオブジェクト (ボタン、ラベル、テキストボックスなど) に収まりきれない ほど長い未確定文字列を入力するとハングアップする。
  • ジャストシステム社製 ATOK8 で、未確定文字列がセル内で折り返すほど長いとき、 [Ctrl]+[N] キーで確定するとハングアップする。MS IME やその他の IME で ATOK7 および 8 のテンプレートを使用しても同様の問題が発生する。
  • ATOK8 で [ファイル] - [ページレイアウトの設定] コマンドの「ヘッダー」の左側 ボックスに収まりきれないほど長い未確定文字列を入力するとハングアップする。
  • シート保護を解除した直後、セルに文字を入力すると最初のキー入力が抜ける。

b-1. 回避策

アップデート版 Excel 5.0 をご入手ください。アップデート版 Excel 5.0 をお使い いただくことによって、これらの問題のほかにも障害を回避できるものがあります。

b-2. アップデート版を入手できない場合の回避策

Excel 5.0 起動時の初期設定を行うファイル EXCEL5.INI を編集し、 IME Level3 で 拡張されているインライン変換機能を制限することで対処できます。
EXCEL5.INI の変更方法は次の通りです。なお、作業を行う際には必ず EXCEL5.INI
のバックアップ ファイルを作成してください。
<手順>
  1. Excel 5.0 が起動していれば、終了します。
  2. 「メモ帳」を起動します。
  3. [ファイル] - [開く] コマンドを実行して、Windows のディレクトリにある EXCEL5.INI を開きます。
  4. [Microsoft Excel] セクションに次の記述を追加します。
          Win31IME=0
    
  5. [ファイル] - [上書き保存] コマンドを実行後、[ファイル] - [メモ帳の終了] コ マンドを実行してファイルの保存とメモ帳の終了を行います。
この設定で Excel 5.0 を起動すると、日本語入力の状態は Microsoft(R) Excel for Windows(R) Version 4.0 と同等になります。このことによる問題は以下の通りです。 いずれも見かけが良くないという程度で、Excel 5.0 の機能には問題はありません。
  • 新規にセルへデータを入力しようとすると、入力文字列が確定されるまではセル内 に表示が現れず、数式バーの上でのみ確認されます。数式バーが表示されていない ときには、画面下部に確定前の入力文字列が現れます。
  • セル内編集で文字列の途中に挿入するときに、未確定文字列が挿入ポインタの後ろ の文字列を隠してしまいます。
    • 未確定文字列の表示色がそれぞれの IME で設定した色になります。

2. IME Level3 をサポートしていない日本語入力システムを使う場合の問題

[?] - [製品サポート情報] コマンドを実行すると、オンライン ヘルプ「製品サポー ト情報」が起動します。「 Microsoft Excel Version 5.0 製品サポートからのお知ら せ」から「 Microsoft Excel Ver.5.0 をお使い頂く上でのご注意」をクリックし、項目 「日本語入力システムについて」をクリックすると、次のように記述されています。
  ---------------------------------------------------------------------------
   MS-DOS 用の日本語入力システムをお使いの場合、入力中の未確定文字列は、シス
    テム ラインに表示されます。
  ---------------------------------------------------------------------------
Windows 3.1 用の IME をお使いの場合は、入力した未確定文字列 (変換前の文字列) は数式バーやセルの中に表示されますが、MS-DOS 用の IME をお使いの場合は、
画面下部のシステムラインなどに表示されます。
EXCEL5.INI の [Microsoft Excel] セクションに「 Win31IME=0 」の設定を追加する ことによって、未確定文字列を数式バー内に表示することができます。ただし、
セル内編集機能はサポートされません。EXCEL5.INI の変更方法は、「 1. IME
Level3 への対応による Excel 5.0 の問題点と回避策」の「 b-2. アップデート
版を入手できない場合の回避策」を参照してください。

3. 未確定文字列の色が見えない

IME Level3 をサポートする IME (例えば「 MS IME 」など) では、Excel 5.0 自身が 表示色の設定を行います。この色は、Windows 添付のアクセサリ「コントロール
パネル」の [画面の色] で指定された色を用います。
  • 未確定の入力中の文字列は、セルに定義された色を使用します。
  • 未確定の入力中の文字の下線 (点線で表示) に「反転表示」の色を使用します。
  • 対象文節の文字列は「白」固定です。
  • 決定文節の文字列はセルに定義された色を使用します。
  • 対象文節および決定文節の文字列の背景には「反転表示」で設定された色を使用し ます。
このため、「反転表示の文字」の色を、アクティブ セルのパターン (背景色) と同じ か近い色にしたとき、対象文節の下線が見えにくくなり、「反転表示」の色を、ア
クティブ セルのパターンと同じか近い色にしたとき、対象文節が見えにくくなり
ます。
残念ながら Excel 5.0 側ではこの設定を変えることはできません。「コントロール パ ネル」で、Windows 3.1 の色の設定を変えれば問題は回避できますが、最初の問題で 紹介した EXCEL5.INI の [Microsoft Excel] セクションに「 Win31IME=0 」の設
定を追加したときは IME 独自の設定が有効になりますので、IME の設定で自由
に変えることができます。ただし前述の通り、完全なインライン機能が働きません
のでご注意ください。

4. アップデート版 Excel 5.0 をお使いの場合

EXCEL5.INI の [Microsoft Excel] セクションに「 Win31IME=0 」の設定を追加するの は、アップデート前の Excel 5.0 で発生する問題を回避するためです。アップデー
ト版 Excel 5.0 をお使いのときは「 Win31IME=0 」の記述は不要ですので、追加し
ている場合は削除してください。

5. アップデート前の Excel 5.0 で「 MS IME 2 」をお使いの場合

EXCEL5.INI の [Microsoft Excel] セクションに「 Win31IME=0 」の設定を追加する のは、お使いの日本語入力システムが、Windows 3.1 で用意されている日本語入力
の機能の一部を使えないために発生する問題を回避するためです。
「 MS IME 2 」をお使いの場合は「 Win31IME=0 」の記述は不要ですので、追加している 場合は削除してください

6. アップデート版 Excel 5.0 の入手方法

アップデート版の入手方法は「エクセルのアップデートサービスについてのお知ら
せ」として「マイクロソフト FAX 情報サービス」で情報が提供されています
(BOX 番号 040200#)。
なお、 Microsoft(R) Office Standard for Windows(R) Version 4.2 および
Microsoft(R) Office Professional for Windows(R) Version 4.3 に含まれる Excel 5.0 はアップデート版です。

「マイクロソフト FAX 情報サービス」利用方法


手順 1 ファクシミリの受話器をとり、03-5454-8100 へおかけください
----------------------------------------------------------------------
メッセージ (ガイダンス途中の操作も可能です) 操作
----------------------------------------------------------------------
手順 2 はい、マイクロソフト FAX 情報サービスセンターです。・・・アップ
デートサービスは 4# を、・・・押してください。 4#
手順 3 テクニカル サポート情報です。すでに BOX 番号をご存じの方は
1# を、初めてご利用いただく方、メニュー一覧を取り出したい方は
0# を押してください。 1#
手順 4 ご希望の BOX 番号を 6 桁で入力して # を押してください。 040200#
手順 5 BOX 番号は 402156 です。正しければ 0#、訂正する場合は 1# を押
してください。 0#
手順 6 情報を送信します。発信音の後、ファクシミリのスタート ボタン
を押して、受話器を置いてください。 スタート
ボタン

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