文書番号: 401666
最終更新日: 1998/02/10
この資料は以下の製品について記述したものです。
- Microsoft(R) Excel for Windows(TM) Version 5.0 (以下 Excel 5.0)
この記事は、以前は次の ID で公開されていました: JP401666
概要
Excel 5.0 は表計算のソフトウェアですので、原則として、入力された数字は計
算可能な数値として処理します。しかし、場合によっては入力する数字を「文字
列」として取り扱いたい場合があります。本文書は、ワークシートのセルに対し
て数字を文字列として入力する方法をまとめたものです。
詳細
入力したい文字が「 00105 」である場合に、そのままでは数値の「 105 」として処理
されてしまいます。また、「 1/1 」あるいは「 1-1 」などを入力した場合に、Excel
5.0 は、これを日付の入力であると判断して、日付を表わす表示形式を付加し、
シリアル値として取り扱います (日付や時刻の入力についての詳細は、「ユーザ
ーズ ガイド」 116 ページ「日付と時刻の入力」を参照してください)。
また Excel 5.0 からは、「日本語入力システム」を使用してセルに全角の算用
数字のみを入力した場合にも、自動的に半角で入力されたものと同じように扱い
ます。これは、データを入力する時に「日本語入力システム」が起動しているか
どうかを意識しないでデータの入力ができるということが目的です。
必要に応じて数字の先頭の「 0 」、数字の間にある「/」や「-」などを有効にした
り、全角の数字のみを入力したい場合には、以下の 3 つの方法によって入力する
内容を「文字列」として取り扱うことができます。
-
入力する内容の先頭に「' (シングル クォーテーション) 」をつける
-
文字列を数式として入力する
-
入力する前にセルの [表示形式] として「@」を定義する
入力する内容の先頭に「' (シングル クォーテーション) 」をつける
「 1/1 」と表示したい場合に、「'1/1 」と入力する方法です。入力前にセルの [表
示形式] を設定する必要はありません (特に設定を変えていないセルであれば、
[表示形式] は「 G/標準」となっています)。
特定の少ないセルを対象としているときに簡単な方法です。また、[表示形式]
の設定を必要としないためメモリの使用効率は優れています。「'」は、[数式
バー] には表示されますが、セル内には表示されません。また、印刷の対象にも
なりません。
「'」を先頭に表示したい場合は、「''94 」とシングル クォーテーションを
二つ入力してください。ただし、このような入力を行なって「'94/09/10 」と
表示しているような場合には、「'」を含めた「文字列」として扱われている
ため、日数計算などの対象になりませんのでご注意ください。
また、この方法を利用したデータを含むファイルを Excel 5.0 で作成して、
テキストファイルとして保存したものを再び Excel 5.0 で読み込む場合に
は、テキストファイル ウィザードを使用して [列のデータ形式] として [文
字列] を選択しないと数値として扱われますので注意が必要です。
日付を「'94/09/10 」というような形で表示し、日数計算などで使用する場合
には、セルの [表示形式] を「'yy/mm/d 」としてユーザー定義します (表示
形式についての詳細は「ユーザーズ ガイド」 222 ページ「表示形式を設定す
る」を参照してください)。
文字列を数式として入力する
「 1/1 」と表示したい場合に、「="1/1"」と入力する方法です。数式として
ダブル クォーテーションで囲んだ文字列を入力します。この場合もセルの
[表示形式] を設定する必要はありません (特に設定を変えていないセルであ
れば、[表示形式] は「 G/標準」となっています)。
特定の少ないセルを対象としているときに有効な方法です。しかし、数式は
文字列よりもメモリを多く使用します。また、「'」を先頭に入力するよりも
入力には手間がかかりますが、このような方法を使用して数字を文字列扱いに
することもできます。Excel 5.0 で作成したデータをテキストファイルとして
保存して再び Excel 5.0 で使用する場合には、一番有効な方法です。
入力する前にセルの [表示形式] として「@ (アットマーク) 」を使用する
特定の列に「郵便番号」などを入力する場合に有効な方法です。入力を始める
前に入力したいセル範囲を選択し、以下の作業を行ないます。この [表示形
式] の設定は、入力を始める前に行うよう注意してください。入力する文字
列の先頭に「'」をつけなくても入力した内容がそのまま文字列として扱われ
ます。
この方法を利用したデータを含むファイルを Excel 5.0 で作成して、テキス
トファイルとして保存したものを再び Excel 5.0 で読み込む場合には、テキ
ストファイル ウィザードを使用して [列のデータ形式] として [文字列] を
選択しないと数値として扱われてしまうので注意が必要です。
-
入力の対象となるセル範囲を選択します。
-
[書式] - [セル] コマンドを実行し、[表示形式] パネルをクリックします。
-
[分類] リストボックスから [文字列]、[表示形式一覧] リストボックスか
ら [@] を選択します。
-
<OK> ボタンをクリックします。
詳細
文字列は、「文字」または「文字と数字の組み合わせ」で構成されます。数値、
数式、日付、時刻、論理値、エラー値のいずれにも該当しない場合は、すべて
文字列とみなされます。そのため、それらには上記のような「'」の入力や [表
示形式] の定義などは必要なく、セルを選択してから文字列を入力するだけで
かまいません。
特に指定しない限り、文字列は左詰めに配置されます。セル内の中央や右詰め
で表示するためには、[書式] - [セル] コマンドの [配置] パネルで配置の設
定をします (配置についての詳細は「ユーザーズ ガイド」 216 ページ「ワーク
シートのデータを配置する」を参照してください)。
なお、1 つのセルには半角 (1 バイト単位) で 255 文字まで入力できます。また、
セル内の文字に対して、個別に書式を設定することもできます。
Keywords: KB401666
Technology: kbExcel500 kbExcelSearch kbExcelWinSearch