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サポート技術情報

DOS:SUBMENU内での"MENUDEFAULT"コマンドの動作について

文書番号: 402258

最終更新日: 1997/11/01


この資料は以下の製品について記述したものです。


この記事は、以前は次の ID で公開されていました: JP402258

概要

MS-DOS 6.2/V では、複数の環境を一組の CONFIG.SYS、AUTOEXEC.BAT ファイルで定義できるようになりました (Multi-Config)。ここでは、その中の MENUDEFAULT コマンドの動作 (制限) について説明します。

現象

1. MENUDEFAULT コマンドとは?

MS-DOS 6.2/V では、CONFIG.SYS ファイルにスタートアップ メニューを定義することによって複数の環境を設定できます。
スタートアップ メニューは、CONFIG.SYS ファイルの [menu] というブロック ヘッダーで始まる環境設定ブロックで定義しますが、そのスタートアップ メニューを定義する際に使用できるコマンドに MENUDEFAULT というのがあります。スタートアップ メニューのメニュー項目は、MENUITEM コマンドまたは SUBMENU コマンド (下位で更にメニュー項目を含む場合) を使って定義しますが、MENUDEFAULT コマンドはそれらのメニュー項目のうちで既定となるものを指定します。MENUDEFAULT コマンドは必ず指定する必要はなく、省略した場合は 項目 1 (一番最初に MENUITEM または SUBMENU で指定されているもの) が既定の設定になります。
また MENUDEFAULT コマンドで、時間制限のオプションを指定することもできます。これは、指定した時間内にいずれかのメニューが選択されなかった場合に既定の設定でマシンを起動させるもので、省略することもできます。
次に簡単な例を示します。
  • CONFIG.SYS ファイル [menu] ブロックの例 1-
         [MENU]
         MENUITEM=Windows,Configuration for Windows
         SUBMENU=DOS,Confiutration for MS-DOS
         MENUDEFAULT=DOS,30
         [DOS]
         MENUITEM=use_ime,Use MS IME
         MENUITEM=no_ime,Not use MS IME
    
上記の例では、[MENU] セクション内で MENUDEFAULT として"DOS"が指定されています。したがってマシン起動時にスタートアップ メニューが表示された時、そのまま[Enter] キーを押すと [DOS] ブロックに飛びます。また "MENUDEFAULT=DOS,30" の"30" は、何も選択されなかった場合 (キー入力が行われなかった場合)、30 秒後に既定値として指定されている [DOS] ブロックの設定で自動的にマシンが起動される、という意味です。
"DOS" の設定は下位で更に "Use MS IME" と "Not use MS IME" の2つのメニュー項目があるので ([DOS] ブロック参照)、"SUBMENU" コマンドで指定されています。

2. MENUDEFAULT コマンドの制限

SUBMENU コマンドを使用して更に下位でメニュー項目を設定した場合も、MENUDEFAULTコマンドを使用することができます。たとえば、前述の例 1 を引用すると、[DOS] のセクションで MENUDEFAULT を指定することができます。
  • CONFIG.SYS ファイル [menu] ブロックの例 2-
         [MENU]
         MENUITEM=Windows,Configuration for Windows
         SUBMENU=DOS,Confiutration for MS-DOS
         MENUDEFAULT=DOS,30             ---------------1)
         [DOS]
         MENUITEM=use_ime,Use MS IME
         MENUITEM=no_ime,Not use MS IME
         MENUDEFAULT=use_ime,15      ---------------2)
    
例 2 の場合、マシンを起動してそのままにしておくと、まず 1) の指定によりメニュー画面が表示されてから 30 秒後に [DOS] ブロックへ行き、そこで更に指定されているMENUDEFAULT (2)) により、15 秒後に [use_ime] ブロックへ飛びます。このように、SUBMENU 以下でも MENUDEFAULT コマンドを使用して、自動的に既定の環境設定でマシンを起動することができます。しかしこれは、キー入力 (たとえば、[Enter] キーや方向矢印キー) を全く行わない場合のみ可能です。したがって、もし 1) で MENUDEFAULT として"Windows" が指定されていた場合 (MENUDEFAULT=Windows,30 となっていた場合)、それを"DOS" で起動するように選択して [DOS] ブロックへ飛んだとしても、そこで指定されている MENUDEFAULT (2)) は有効ではありません。なぜならば、既定の設定が"Windows" となっているものを、"DOS" を選択するためにキー入力しなければならないからです。
つまり、一度でもキーボードから選択をすると、MENUDEFAULT はすべて無効になります。
MENUDEFAULT が確実に実行されるのは、キー入力を行わないままタイム アウトになったときのみです。
MENUDEFAULT コマンドや複数の環境を一組の CONFIG.SYS、AUTOEXEC.BAT ファイルで定義する方法については、MS-DOS 6.2/V 『ユーザーズ ガイド』の「 6.5 複数の環境設定を使い分ける」、もしくは、MS-DOS HELP の情報 (コマンドプロンプトから "HELP"と入力し、目次から <複数の環境設定> を選びます) もご参照ください。

Keywords: COMMAND CONFIG DOS6V KBHOWTO MENU MULTI STARTUP KB402258
Technology: kbMSDOS620 kbMSDOSSearch

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