概要
この資料は、Visual C++ 1.5 に添付されている README.WRI の以下の章を抜粋した
ものです。
目次
第 1 章 システムの設定
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README.WRI File
ReadMe File for Microsoft(R) Visual C++(TM) Development
System for Windows(TM), Version 1.5
(C) Copyright Microsoft Corporation, 1995
目次
章 タイトル
1 システムの設定
2 Visual Workbench
3 App Studio
4 SDK, MFC, OLE, CDK サンプル ファイル
5 CL コンパイラ
6 CodeView
7 Microsoft Foundation Class ライブラリ
8 プロファイラ
9 C ランタイム ライブラリ
10 Books Online
11 その他の注意点
12 確認されているランタイムライブラリの不具合
第 1 章 システムの設定
CONFIG.SYS ファイルにおける FILES= パラメータの設定
CONFIG.SYS ファイルで設定する FILES の個数は、少なくとも 50 以上でなければ
なりません。CONFIG.SYS ファイル内に次の行が記述されていることを確認して
ください。
FILES=50
SHARE.EXE の使用について
Microsoft Visual C++ では、SHARE.EXE (DOS に付属)がインストールされていな
ければなりません。特に、大規模なプロジェクトのビルドには、SHARE のバッファ
サイズを大きく指定する必要があります。このバッファサイズは、/F スイッチに
よって指定できます(例 /F:5120 )。
SHARE がロードされていない場合には、Visual C++ を起動する前に SHARE を
起動してください。Windows を終了し、コマンドラインより SHARE /F:5120 を
実行し Windows を再起動してください。また、AUTOEXEC.BAT に追加することに
より、Windows 起動前に必ずロードするようにできます。
すでに AUTOEXEC.BAT により SHARE を起動している場合には、SHARE のスイッチ
として /F:5120 があることを確認してください。スイッチを変更した場合には、
システムを再起動して、新たに SHARE をロードする必要があります。
Microsoft Visual C++ の DBC パスへのインストール (DOS/V 版の場合)
2 バイト文字または 1 バイトのカタカナ文字のパスに Microsoft Visual C++ を
インストールするときは、インストールするときに多少調整を行う必要がありま
す。これは一部のビデオ ドライバとの上位互換性を保つために必要な措置であり、
この調整を行わない場合はプログラムを正しくビルドできません。
Visual C++ では、ビルド中にバックグラウンドにおいて非表示の Virtual
Machine (VM) が Visual Workbench によって生成されます。ビルド ユーティ
リティはその VM の中で実行されます。ただし、一部のビデオ カードでは、
非表示の日本語 VM がバックグラウンドで実行できないため、最初に VM を
英語モードで生成した後、日本語モードに切り替える処理が行われます。この
ため、WINTEER.EXE ファイルは 2 バイト文字または 1 バイトのカタカナ文字
を含まない名前のパス上になければなりません。
Visual C++ を 2 バイト文字または 1 バイトのカタカナ文字をパス名に含む
パス上にインストールするには
-
Setup プログラムを起動して、ソフトウェアを希望するディレクトリに
インストールします。
-
WINTEER.EXE ファイルをインストールしたディレクトリ (初期値では
MSVC\BIN です) からハード ディスクのルート ディレクトリか、2 バイト
文字または 1 バイトのカタカナ文字のいずれのパス名も持たない別のディ
レクトリにコピーします。
-
Windows の PIF エディタを使ってソフトウェアのインストール先の \BIN
ディレクトリにある WINTEE.PIF ファイルをオープンし、WINTEER.EXE の
新しい保存ディレクトリを指すように [プログラムのファイル名] と [起
動時のディレクトリ] のエントリを変更します。
-
PIF ファイルを保存して PIF エディタを終了します。
-
初期化を確実に行うために、いったん MSVC を終了して Windows を再起動します。
これで Visual C++ が正常に動作するようになります。
ネットワーク上での使用
Visual C++ は、すべてのファイル (テンポラリ ファイル、オブジェクト ファイ
ルなど) が、ローカル マシンのハードディスク上に存在する必要があります。
その他のシステム設定情報
システム設定とハードウェア構成に関連する重要な注意点が CONFIG.WRI ファイル
に記載されているので参照してください。このファイルは Visual C++ に含まれ
ている ReadMe Tech Note Viewer で画面に表示できます。
OLE オートメーション クラスを作成するための準備
Visual C++ 1.5 を Windows NT 3.5 にインストールし、ネットワーク アダプタを
インストールしなかった場合、OLE アプリケーションを作成するために CDK から
Class Wizard をインストールする必要があります。Class Wizard をインストー
ルするには、Visual C++ CD から \MSVCCDK\MFCCLSWZ.DLL を インストール先の
BIN ディレクトリ (初期値では\MSVC\BIN) ディレクトリにコピーし、
\MSVCCDK\MSVC.HLP を HELP ディレクトリ ( 初期値では \MSVC\HELP) にコピー
します。この操作は、Windows NT 3.5 の問題を回避するために必要です。これ
らのファイルをインストールしないと、OLE オートメーションを使ったクラスを
作成したときに次のエラー メッセージが表示されます。
"Unable to generate a valid GUID. Check to make sure OLE 2.01 or
later is properly installed."
メッセージのない ビルド エラー
利用可能なメモリが少ない場合、リソースコンパイラやリンカからエラーが発生
することがあります。利用可能なコンベンショナル メモリを 450KB よりも大きく
設定してください。システム設定を変更してコンベンショナル メモリの容量を
増やす方法については、MS-DOS のユーザーズ マニュアルを参照してください。