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昭和56年1月23日
IBM 電子タイプライター75を発表
日本アイ・ビー・エム株式会社(椎名武雄社長)は、23日、GBG事務機部の新しい製品としてタイプ作業の生産性向上を目的とした「IBM電子タイプライター75」を発表しました。
IBM電子タイプライター75はマイクロプロセッサーを内蔵し、単語、フレーズおよびページ(1ページ単位)を記憶するとともに、文章の修正をはじめとした各種の自動処理機能を持っています。
この製品は7,500文字――通常のレターの5ページ分――のメモリーを持ち、さらに8,000文字のメモリーを追加することが可能です。このメモリーには36Kビットの高密度チップが使用されています。
この製品は、簡単な修正が多量にある文章や、くり返しの多いタイプ書類を作成する作業に適しています。そしてこのような繁雑な作業もタイピストが容易に行えるよう設計されています。さらに、タイピストにとってテキスト・ストーレッジ機能の習得も容易です。
IBM電子タイプライター75の特徴は次のとおりです。
- 記憶機構
電子記憶機構には文章やフレーズを分割して記憶させることができます。最大26に分割されて記憶された文章は、修正などのために簡単に探し出し打ち出すことが可能です。また、このメモリーは簡単な修正や、繰り返し使用される単語やフレーズを記憶させるために99に分割することも可能です。このドキュメント記憶機構とフレーズ記憶機構を組み合わせることで、個人宛に出す別の内容のレターを効率よく作成することが可能となります。
- 編集機能
5つのキーを持つコントロール・パネルは文章やフレーズの記憶に使用されます。このキーを使用することにより、タイピストは容易に文章を修正したり編集することが可能です。このパネル上のメッセージ・ライトは自動キャリヤーリターン、ドキュメントストーレッジ、フレーズストーレッジ、カラムレイアウトなどの機構の状態をオペレーターに知らせます。
- その他の機能
IBM電子タイプライター75は現在発売させているIBM電動タイプライターの機能に加え、7,500文字または15,500文字のメモリー、99に分割して使用できるフレーズストーレッジ、メッセージ・ライト、発光式のマージンスケール、半自動の用紙セット、マージン・タブの記憶と新しいリボンカセットメカニズムを備えています。この新しいリボンカセットシステムはリボンと修正テープを一体化し交換を容易にしています。
また、この製品は修正、連続のアンダーライン、カラムレイアウト、数字の桁ぞろえ、インデント、センタリングなどを自動化しています。
客先向け出荷、価格等
IBM電子タイプライター75は米国IBMレキシントン工場(ケンタッキー州)とオランダIBMのアムステルダム工場で開発され、製造されます。
日本では昭和56年4月から納入が開始される予定です。
IBM電子タイプライター75の販売価格は、7,500文字分のメモリーを持つ機種で、644,200円また15,500文字分のメモリーを持つ機種が699,000円です。(いづれも用紙巾15.5インチのモデル)
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