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昭和55年7月2日
ソフトウェア・サポートの強化
―IBM漢字情報システム―
日本アイ・ビー・エム株式会社(椎名武雄社長)は、2日、IBM漢字情報システムのソフトウェア・サポートの強化を発表しました。
漢字情報システムのこれまでのソフトウェアに、今回新たに、4つのプログラムから構成されるIBM日本語文書処理システムを加えるとともに、昨年発表したソフトウェア・サポートの強化も行います。
これにより、出来る限り少ない投資で、現在使用中のコンピューター・システムに追加して使用できる漢字情報システムは、さらに適用業務の分野を拡げ、生産性の向上をもたらします。
IBM日本語文書処理システム
すべての組織、企業での文書処理業務を既存のコンピューター・システム・ネットワークの中で、少ない経費で総合的に行うことができます。IBM3270漢字情報表示システムを使って、日本語文書の入力、編集、構成、印刷を行うもので、次の4つのプログラムから構成されます。
- 文書入力編集プログラム(漢字鍵盤用)
漢字鍵盤を使用して、日本語文書の入力、編集、表示を行います。
- 文書入力編集プログラム(カナ鍵盤用)
カナ鍵盤を使用して、日本語文書の入力、編集、表示を行います。入力されたカタカナを自動的にカナ漢字まじりの文章に変換します。
- 文書構成プログラム
文書入力編集プログラムにより入力された日本語文書を編集・構成します。
- 漢字端末印刷プログラム
編集または構成された日本語文書やユーザーが用意した非定型様式のファイルをIBM3283-52型漢字印刷装置、IBM3800-2型漢字印刷サブシステム(OS/VS漢字ユーティリティが必要)に印刷します。
なお、この日本語文書処理システムは、TSO(タイム・シェアリング機能)及びCMS(会話型モニター・システム)のもとで稼働します。
発売済ソフトウェア・サポートの強化
漢字アプリケーション導入の円滑化を図るためのソフトウェア・サポートのうち、次のものが強化されました。
- OS/VSカナ漢字変換プログラム リリース2
従来のリリース1の氏名、住所に加えて、法人名カナ漢字変換機能を追加。
- 対話式カナ漢字変換用マスターファイル
姓、名、法人名の3種のファイルと、そのファイルを保守するプログラムを提供します。
- カナ漢字変換OCRプログラム
OCR入力プログラムとOCRデータ変換プログラムからなり、どちらかのプログラムを使ってカナ漢字変換をOCRで処理できます。
- IBM3800-2型6ピッチ漢字フォント
従来の7.5ピッチ文字に比べ、一回り大きなサイズ(6ピッチ文字)で全字種が印字でき、宛名印刷や人事関連の辞令書等を大きめの文字により出力できます。
- TSO 3270漢字情報表示システムのEBCDICサポート
3270漢字情報表示システムで、現在のTSOオペレーション(EBCDIC:英数カナ文字セットのみ)ができます。
- TSO 3270漢字情報表示システムのパススルー・サポート
ユーザー・アプリケーション・プログラムで漢字用データ・ストリームを作成し、3270漢字情報表示システムで表示することができます。
〈価格、利用可能時期〉
本日発表したプログラム等の価格、利用可能時期は次の通りです。
|
月額使用料金 |
利用可能時期 |
IBM日本語文書処理システム |
97,000円 |
TSOのもとでは
昭和56年6月 |
CMSのもとでは
昭和56年12月 |
OS/VSカナ漢字変換プログラム リリース2 |
48,000円 |
昭和56年3月 |
対話式カナ漢字変換用マスターファイル |
15,000円 |
昭和56年6月 |
カナ漢字変換OCRプログラム |
※ 180,000円 |
昭和55年7月 |
IBM3800-2型6ピッチ漢字フォント |
※ 190,000円 |
昭和55年7月 |
(注)※一括払い