Microsoft Visual C++ 4.0
Win32アプリケーションを開発するためのC++開発ソフト。前バージョン(2.0)からの新機能は、再利用可能なコンポーネントをまとめたコンポーネントギャラリを追加、フレームワークとしてMFC(Microsoft Foundation Class) 4.0が付属、Windows 95/NT3.51への対応を強化。
APIやWindows SDKのドキュメントはオンラインで収録されている(一部英語)。紙媒体の日本語ドキュメントは別売。従来のMS-DOS/Windows 3.1用16ビット(MS-DOS/Win16)アプリケーションを開発・メンテナンスする需要に応えるため、Visual C++ 1.5 (日本語版は1.51、本家英語版は1.52)が付属している。オリジナルのVisual C++ 1.xおよびVisual C++ 2.0付属のVisual C++ 1.51はWindows 95では動作しないが、本製品に付属するバージョンはWindows 95/NT3.51に対応している。
後に初心者向けとして廉価版のVisual C++ 4.0 Standard Edition(30,000円)が発売された。無印版(この時にProfessionalとして差別化)から省略された機能は、コード最適化、静的リンクライブラリ、OLE、データベースコントロール、16ビットアプリケーション開発環境(Visual C++ 1.51)など。Version 4.2では上位製品としてEnterprise Edition(128,000円) が発売された。追加された機能は、Microsoft BackOfficeのSQL Server 6.5データベース開発をサポート、Visual SourceSafeを同梱。また、Professionalのみを対象にVersion 4.1, 4.2へのマイナーアップグレードが行われている、4.0との違いはInternet Explorer ActiveXサポート強化やビルド・バイナリ実行パフォーマンスの向上など。
MS-DOSで動作するMicrosoft C Compiler (MS-C) のバージョン履歴
MS-DOS用CコンパイラはMicrosoft Quick CやBorland Turbo Cをはじめ色々あるが、ここではマイクロソフト日本法人(または1986年まで代理店だったアスキー)から発売されたMicrosoft C Compiler製品のみを挙げている。Visual C++ 1.xのコンパイラとCodeViewはMS-DOSからでも使用できるが、使用方法のまとまった説明書がなく敷居は高い。内部バージョンとしてはVer.8.0になる。Visual C++ 1.5の単体製品は日本では未発売。Visual C++ 4.0でMFCのバージョン番号に合わせたため、Visual C++ 3.0は存在しない。Microsoft C Ver.3.0より前については日本での発売情報が不足しているため不明。コンパイラ・リンカ本体はMS-DOS汎用で機種に依存しないが、CodeViewやWorkbenchなどのツール、一部のライブラリは機種に依存し、対応機種により発売日が異なる場合がある。
製品 | 発売日 | 価格 | 備考 |
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Microsoft C Compiler Ver.3.0 | 1985年12月 | ¥248,000 | (株)アスキーより発売。jtolowerなどの日本語処理関数を追加。 |
Microsoft C Compiler Ver.4.0 | 1987年7月 | ¥98,000 | ソースコードレベルのデバッガ「CodeView」を追加。 |
Microsoft C Optimizing Compiler Ver.5.1 | 1988年10月 | ¥98,000 | スクリーンエディタ付属。OS/2でバックグラウンド実行が可能に。 |
Microsoft C Professional Development System Ver.6.0 | 1990年11月 | ¥98,000 | 統合開発環境「Workbench」搭載。 |
Microsoft C/C++ Development System for MS-DOS & Windows Ver.7.0A |
1992年10月 | ¥98,000 | XMS・DPMIメモリで動作。Windows SDKとMFCが付属。 |
Microsoft Visual C++ Development System | 1993年11月 | ¥98,000 | Win3.1用統合開発環境「Visual Workbench」搭載。 |
Microsoft Visual C++ Development System Ver.2.0 | 1995年2月 | ¥98,000 | DOS/Win3.1用開発環境としてVisual C++ 1.51が付属。 |
Microsoft Visual C++ Development System Ver.4.0 | 1996年1月 | ¥98,000 | 同上。但し、Windows 95でも動作するよう改変されている。 |
Windowsアプリケーションの開発には別売のWindows Software Development Kit (Windows SDK)、デバイスドライバーの開発には Windows Device Driver Development Kit (DDK) が必要になる。VC++ 1.xにはWindows SDK 3.1が付属する。
Visual C++ 4.0 (Professional Edition) アップデート モジュール
このパッチ プログラムにより、Visual C++ 4.0 Developer Studio が異常終了する問題を回避できます。詳細は、リリース ノート (サポート技術情報 411216) をご覧ください。このファイルをディスクに保存し、リリース ノートの手順に従いセットアップしてください。(vcpatch.exe 自己解凍ファイル:127,488byte 作成:1997/06/30)