NEC MS-DOS 3.1 ユーザーズマニュアル:SPEEDコマンド
機能
標準のRS-232Cインターフェイスに対するパラメータの設定とその起動を行います。
書式
SPEED [<RS-323C-0 parameters>]
解説
SPEEDコマンド起動時にパラメータを省略すると、現在のパラメータの値を表示し、パラメータの入力要求を行います。そこでパラメータを入力すると、RS-232Cインターフェイスに対する初期設定(モード、コマンドの設定)を行い、実行を終了します。ここで、パラメータを入力せずにリターンキーを押すと、現在のパラメータの値にてRS-232Cインターフェイスを起動します。CTRL+Cを押すと表示のみで処理を終了します。
パラメータは、1個以上のスペースで区切られていなければなりません。
パラメータは、標準のRS-232Cインターフェイスに関するもので次のものがあります。そのうちこのコマンドで指定されないパラメータの値に対しては、メモリスイッチのあたいが採用されます。
ボーレイト(BPS)の指定では、9600、4800、2400、1200、600、300、150、75のうち1つを指定します。
キャラクタ長の指定では、BITS-7、BITS-8のいずれかを指定します。
パリティチェックの指定では、PARITY-NONE、PARITY-EVEN、PARITY-ODDのうち1つを指定します。
ストップビット数の指定では、STOP-1、STOP-2のいずれかを指定します。
XON、XOFFの指定では、XON、NONEの1つを指定します。
パラメータの指定では省略形が認められ、原則はその最初の文字と最後の文字(数字)の2文字で表します。例外として次のものがあります。
- 数字の指定とXON、XOFFの指定では、省略形がありません。
- パリティチェックの指定では、PARITY-NONEをPN、PARITY-EVENをPE、PARITY-ODDをPOと省略できます。
このコマンドのパラメータにて指定されないRS-232Cインターフェイスに関するパラメータの扱いは、次の通りです。
8251 Mode Instruction 関連
ボーレイト:×64または×16
8251 Command Instruction関連
RTS(Request To Send):オン
ER(Error Reset):オン
RXE(Receiver Enable):オン
DTR(Data Terminal Ready):オン
TXEN(Transmitter Enable):オン
例
SPEED SPEED Version 2.0 RS-232C-0 1200 BITS-7 PARITY-NONE STOP-1 NONE -RS-232C-0 2400 BITS-7 PARITY-ODD
上の例は、SPEEDコマンド起動時にパラメータを省略したものです。現在の状態が表示され、パラメータの入力を要求するプロンプト"-"が表示され、その後パラメータを入力したものです。
SPEED R0 B7 PE S2 XON
上の例は、SPEEDコマンド起動時に省略形のパラメータを指定したものです。
出典:NEC PC-9800シリーズ MS-DOS 3.1 ユーザーズマニュアル、日本電気株式会社、1986年発行