NEC MS-DOS 3.3C ユーザーズガイド:付録C MS-DOSコマンド一覧

MS-DOS コマンド表記法

本節では、コマンドの書式の解説に、次のような表記法を用いています。

〈 〉

山形カッコ

ユーザーが入力するデータを示します。
〔 〕 角形カッコ 必要に応じて入力する項目を示します。
... 繰り返し記号 必要に応じて、何度か繰り返して入力する項目を示します。
縦線 選択項目の区切り、またはフィルタとして使った場合のパイプを意味します。
(例) 項目の区切り BREAK [ON|OFF]
パイプ DIR | SORT
英大文字   その綴り通りに入力しなければならない文字を意味します。また、特殊文字も表します。
カンマ(,), コロン(:),セミコロン(:),スラッシュ(/),等号(=)などの記号は,表示されているとおりに,その位置に入力しなければなりません.

ファイル名の規則

  1. ファイル名は、半角(1バイト)文字で1〜8文字までの長さです。
  2. 拡張子は、半角(1バイト)文字で1〜3文字の長さです。
  3. 拡張子の前には半角のピリオド"."を付けます.
  〈ファイル名〉[〈 拡張子〉]
   [〈d:〉]〈ファイル名〉[〈.拡張子〉]
   [〈d:〉] [¥] [〈ディレクトリ名〉¥]…[〈ディレクトリ名〉¥]〈ファイル名〉[〈.拡張子〉]
予約ファイル名

ファイル名として、次のものは使用できません。

AUX CON PRN NUL CLOCK

ディレクトリ名の規約

  1. ディレクトリ名は半角(1バイト)文字で1〜8文字までの長さです。
  2. 拡張子は、半角(1バイト)文字で1〜3文字の長さです。
  3. 拡張子の前には半角のピリオド"."を付けます.
 [¥] [〈ディレクトリ名〉]
 [〈d:〉] [¥] [〈ディレクトリ名〉]

パス名

パス名は。ディレクトリが階層構造を持つ場合、特定のディレクトリを指定する際に使用します。

[〈d:〉] [¥] [〈ディレクトリ名〉¥]…[〈ディレクトリ名〉¥]〈ディレクトリ名〉

MS-DOSではカレントディレクトリとその親ディレクトリ(1階層上のディレクトリ)のために、次の記号を用います。

. カレントディレクトリを表します
.. カレントディレクトリの含まれる親ディレクトリを表します。 

MS-DOS コマンド一覧

MS-DOSの中で使用できるコマンドの書式と機能を,次に示します.

APPEND
機能 データファイルの検索パスを設定します。
書式1 APPEND パス名[;パス名...]
書式2 APPEND;
書式3 APPEND /R
/R 現在の設定を取り消すとともに、APPENDコマンドが使用していたメモリ領域を開放する。
補足 現在設定されているデータファイル検索パスを削除するだけのときは、2番目の書式(APPEND;)を使用します。
ASSIGN
機能 論理装置の物理装置への割り当て変更を行います。またあるドライブ名を別のドライブに割り当てます。
書式 ASSIGN [論理装置指定=物理装置指定] [/?]
ATTRIB
機能 ファイルの属性を設定または表示します。
書式 ATTRIB [+R|-R] [+A|-A] ファイルパス
+R 属性をリードオンリー(読み出し専用)にする。
-R リードオンリーを解除する。
+A ファイルの属性をアーカイブにする。
-A ファイルのアーカイブ属性を解除する。
ファイル"MYFILE.TXT"をリードオンリーに設定する。
ATTRIB +R MYFILE.TXT
BACKUP
機能 固定ディスクからフロッピィディスクに、一つまたはそれ以上のファイルのバックアップを行います。
書式 BACKUP [ドライブ:][ファイルパス] [ドライブ:] [/S] [/M] [/A] [/P] [D:日付] [/T:時刻] [/L:ファイル名]
/S サブディレクトリもバックアップします。
/M 最後のバックアップ以後に、変更のあったファイルだけをバックアップします。
/A 既にバックアップフロッピィディスク上にある、バックアップされたファイルに追加します。
/P それぞれのフロッピィディスクに、可能な限りたくさんのファイルを詰め込みます。自動的にサブディレクトリを作成する場合があります。
/D: 指定する日付以降に変更したファイルをバックアップします。
/T: 指定する時刻以降に変更したファイルをバックアップします。
/L: 指定するファイルにバックアップ記録を作成します。
BREAK
機能 CTRL+Cのチェック機能を設定します。
書式 BREAK [ON|OFF]
ON CTRL+Cのチェックを行う.
OFF CTRL+Cのチェックは、プログラムに任せる。
CHDIR(CD)
機能 カレントディレクトリを変更または表示します。
書式 CHDIR ファイルパス
CHKDSK
機能 指定するドライブのすべてのディレクトリを調べ、ファイルおよびディスクの状態を画面に表示します。
書式 CHKDSK ファイルパス [/F] [/V]
/F ディスクにエラーが発見されると、自動修復を行います。
/V エラーメッセージの他に、ディレクトリの詳しい状況を報告します。
CLS
機能 画面を消去します。
書式 CLS
COMMAND
機能 新たにコマンドプロセッサを起動します。
書式 COMMAND [パス][デバイス][/P][/C文字列][/E:N]
/P COMMAND.COMに、それ以上高いレベルへの抜け出し方を禁止するよう指示します。AUTOEXEC.BATを実行します。
/C 文字列で指定するコマンドの実行をコマンドプロセッサに指示し、終了後戻ります。
/E: 環境文字列のために確保されるメモリ(環境文字列テーブル)の大きさの初期値を、Nで指定した数値を超えない最大の16の倍数のバイト数に変更します。Nは10進数で、160〜32768まで指定可能です。初期値は160バイトです。
COPY
機能 ファイルのコピーを作成します。コピーはファイル単位でも、ディレクトリ単位でも行えます。またファイルの連結も行うことができます。
書式1 COPY ファイルパス [/A][/B] ファイルパス [/A][/B][/V]
書式2 COPY ファイル名+ファイル名+[ファイル名...] ファイル名
/V ベリファイ(照合)を指定します。
/A 指定するファイルをアスキーファイルとして処理します。
/B 指定するファイルをバイナリファイルとして処理します。
COPYA
機能 補助入出力装置との間でデータファイルをコピー
書式1 COPYA
書式2 COPYA [/B] AUX ファイルパス
書式3 COPYA [/B] ファイルパス AUX
CTTY
機能 コマンドを出力するデバイスを変更します。
書式 CTTY デバイス
CUSTOM
機能 CONFIG.SYSファイルの作成/更新、またはADDDRVコマンド用定義ファイルの作成/更新を行います。
書式 CUSTOM [ファイルパス]
DATE
機能 システムが管理する日付の表示と設定を行います。
書式 DATE [yy-mm-dd]
DEL
機能 指定したファイルを消去します。
書式 DEL ファイル名
DIR
機能 ディレクトリの内容を表示します。
書式 DIR [ファイル名] [/P] [/W]
/P 1画面ごとに表示停止します。
/W 1行に5つずつファイル名だけを表示します。
DISKCOPY
機能 ディスク全体のバックアップコピーをしたり、照合を行います。
書式 DISKCOPY [ドライブ:] [ドライブ:] [/V]
/V 照合を行う場合に指定します。
/P DISKCOPYコマンドの処理中、キー入力要求をしません。バッチファイル内でDISKCOPYコマンドを使用する場合に指定します。
補足 MS-DOS Ver.3.3以降ではハードディスクのコピーはサポートしていない。
Ver.5.0A-HではFDNCOPYコマンドによってより早くコピーできる。
DUMP
機能 ファイルの内容を16進数と文字で表示
書式 DUMP [ファイルパス] [開始アドレス [終了アドレス]] [/D]
/D 開始アドレス、終了アドレスを10進数で指定するようにします。
EXIT
機能 チャイルドプロセスとして起動されたCOMMAND.COMから、親プロセスに戻ります。
書式 EXIT
FC
機能 2つのファイルを、行単位またはバイト単位で比較照合します。
書式 FC [/A/B/C/L/N/T/W/数字] ファイル名1 ファイル名2
/A アスキー比較の結果を短縮形で出力します。違いのある行全てを表示する代わりに、違いのあるブロックの始めと終わりの行だけを表示します。
/B ファイルをバイナリ比較します。
/C テキスト中の大文字・小文字の区別をなくして、比較を行います。
/L ファイルをアスキーモードで比較します。
/N アスキー比較において、行番号を表示します。
/T タブを空白に展開しないようにします。デフォルトでは、タブは別カラムの位置までを空白として扱います。
/W 連続した複数のタブやスペースを圧縮し、1個のスペース(ブランク)として処理します。ただし、行の先頭と最後に付いているスペースは例外で、もともと無視するようになっています。
/数字 数字は1〜9の数字を指定します。FCは最初の相違以降、N行だけ連続的に一致していると、そこを一致している部分であると判断します。このスイッチを省略した場合の既定値は2です。
/LB数字 内部ラインバックアップをN行に設定します。内部バッファのデフォルト値は100行です。
FIND
機能 ファイルから、指定する文字列を探すフィルタです。
書式 FIND [/V|/C|/N] 文字列 [ファイル名 ...]
/V 指定する文字列を含まないすべての行を表示します。
/C 指定する文字列の含まれる行の数字だけを表示します。
/N それぞれの行の前に相対的な行番号を表示します。
例1 BOOK1.TXTとBOOK2.TXTからこの順序で"Micro Computer"という文字列を含む行を表示する。
FIND "Micro Computer" BOOK1.TXT BOOK2.TXT
例2 ドライブBのディスクにあるファイルでDATという文字列を含まないものを表示する。
DIR B: | FIND /V " DAT"
FORMAT
機能 指定されたドライブのディスクをMS-DOSで使えるように初期化します。
書式1 FORMAT [ドライブ:] [/S|/B] [/V] [/1|/4|/5|/6|/9|/M] [/P] [/Q] [/U]
書式2 FORMAT /H|/E|/F
/S ディスクの初期化後、システムファイルを転送します。
/V 初期化後、ボリュームラベルを付けます。
/6 640Kバイトタイプのフロッピィディスクを初期化します。
/9 640Kバイトタイプのフロッピィディスクを、1セクタあたり9トラックで初期化します。
/M 1Mバイトタイプフロッピィディスクを初期化します。
/P FORMATコマンドの実行中に、キー入力要求メッセージを表示しません。
/B システムファイルを後から登録できるディスク(ブランクディスク)を作成します。
/H 固定ディスクを初期化します。処理に関するきめ細かい指定が可能です。
/E /Hスイッチを指定した場合よりも、簡単な操作で固定ディスクを初期化します。
HDUTL
機能 固定ディスクの表面検査やスキップセクタの代替処理をしたり、指定した2つの固定ディスク間で装置全体をコピーします。
書式 HDUTL
JOIN
機能 ディスクドライブを指定のディレクトリに結合します。
書式 JOINパス [/D]
/D 結合を解除します
例1 現在結合しているドライブとそのディレクトリを表示する。
JOIN
例2 B:の参照を、以後A:\DRVBを通じて行うように設定する。
JOIN B: A:\DRVB
例3 ドライブBの結合を解除する。
JOIN B: /D
KEY
機能 ファンクションキーや移動キーに機能を割り当てる
書式 KEY [ファイルパス] [/S] [/N]
/S CTRL+ファンクションキーの機能を有効にします。
/N CTRL+ファンクションキーの機能を無効にします。
LABEL
機能 ディスクのボリュームラベルを作成、変更または削除します。
書式 MENU [ドライブ:] [ラベル名]
MENU
機能 メニュー選択方式でコマンドを実行できるコマンドメニューを起動
書式 MENU [ファイルパス] /L
/L 以後の操作に対して学習機能が働き、頻繁に使用するメニュー項目をメニューファイルの先頭に移します。
MKDIR(MD)
機能 新しいディレクトリを作成します。
書式 MKDIR パス名
MORE
機能 一度に一画面ずつ表示を行うフィルタです。
書式 MORE
MYFILES.TXTファイルを1画面ずつ表示する。
MORE < MYFILES.TXT
PATH
機能 カレントディレクトリ以外に、外部コマンドを探すディレクトリを設定します。セミコロンで区切って、複数のパスを設定することができます。
3つのディレクトリ(AドライブのルートディレクトリとBINディレクトリ、Bドライブのルートディレクトリ)で外部コマンドを探すように設定する。
PATH A:\;A:\BIN;B:\
PRINT
機能 他のMS-DOSコマンドを実行している間にファイルを印字します。
書式 PRINT [[ファイル名] [/T] [/C] [/P] [/R] [/D:] [/B:] [/U:] [/M:] [/S:] [/Q:]...
/T プリント処理をその場で中止します。
/C 取り消しモードに入ります。
/P プリントモードに入ります。
/R メモリ中のPRINTコマンドの常駐部分を解放します。
/D: プリントアウトするデバイスを指定します。
/B: 内部バッファのバイト数を設定します。この値を増加させると、実効速度が上がります。
/U: プリンタが使用中だった場合のPRINTコマンドの待ち時間を指定します。
/M: PRINTコマンドの実行時間を指定します。
/S: フォアグラウンドのタスクの実行時間を指定します。
/Q: 印刷待ち行列のファイル数を指定します。
PROMPT
機能 MS?DOSコマンドプロンプトを変更します。
書式 PROMPT [プロンプトテキスト]
テキスト
ドルマークと次に示す文字を組み合わせて指定します。
$ "$"文字 | "<"文字
t 現在の時刻 b "|"文字
d 現在の日付 _ 改行
p カレントドライブのカレントディレクトリ s 空白
    h バックスペース
v バージョン番号 e エスケープコード(1BH)
n カレントドライブ g ">"文字
RECOVER
機能 不良セクタを含むファイルまたはディスクを修復します。
書式 RECOVER [ドライブ名|ファイル名]
RENAME(REN)
機能 ファイル名1で指定するファイルの名前をファイル名2へ変更します。
書式 REN ファイル名1 ファイル名2
RENDIR
機能 パス名1で指定するディレクトリ名をパス名2で指定するディレクトリ名に変更します。
書式 RENDIR パス名1 パス名2
REPLACE
機能 古いバージョンのファイルを更新(アップデート)します。
書式 REPLACE ファイルパス [ディレクトリパス[ [/A] [/D] [/P] [/R] [/S] [/W]
/A ディレクトリ名1内にあってディレクトリ名2内にないファイルをディレクトリ名2に追加します。
/D ディレクトリ名1内にもディレクトリ名2内にもあるファイルのうち、日時が新しいものをディレクトリ名2にコピーして置き換えます。
/Aスイッチとの併用はできません。
/P ファイルの置き換えや追加を実行する前に、ユーザーの権限を求めます。
/R リードオンリー(書込禁止)の属性を持つファイルも置き換えます。
/S 指定した名前のファイルが見つかるまで、ディレクトリ名2中のすべてのサブディレクトリを探します。
/Aスイッチとの併用はできません。
/W 何かキーを押すまで待って、処理を開始します。
RESTORE
機能 BACKUPコマンドで作成されたバックアップファイルを復元します。
書式 RESTORE ドライブ: [ドライブ:][パス名] [/S] [/P] [/B:日付] [/A:日付] [/E:時刻] [/L:時刻] [/M] [/N]
/S サブディレクトリも復元します。
/P ファイルの使用が“隠されたファイル”または“リードオンリーのファイル”ならば、それを復元してよいかどうか尋ねてきます。
/B: 指定した日付以前に変更されたファイルだけを復元します。
/A: 指定した日付以降に変更されたファイルだけを復元します。
/E: 指定した時刻以前に変更されたファイルだけを復元します。
/L: 指定した時刻以降に変更されたファイルだけを復元します。
/M 最後のバックアップ以後に、変更のあったファイルだけを復元します。
/N 復元先のディスクに存在しないファイルだけを復元します。
RMDIR(RD)
機能 指定したディレクトリを削除します。
書式 RMDIR パス
SET
機能 文字列をMS-DOSの環境に登録したり、登録している文字列を表示します。
書式 SET [名前=[文字列]]
SHARE
機能 ファイルの共有やロックを行います。
書式 SHARE [/F:ファイルスペース] [/L:ロック数]
/F: 共有ファイル名を記録するテーブルの大きさを指定します。ファイルスペースは、オープンしたファイルのフルパス名+11バイトが必要です(平均のパス名は20バイトです)。デフォルトの値は2048バイトです。
/L: ロック数はロックするファイルの領域数を割り当てます。デフォルトの値は20です。
/R メモリ中のSHAREコマンドの常駐部分を解放します。
SORT
機能 標準入力装置(キーボード)からデータを読み込み、そのデータをソート(並べ替え)して標準出力装置(ディスプレイ)に出力するフィルタです。
/R 逆順ソート.すなわちZからAの順で並べ替えを行います。
/+n n桁目からの文字を並べ替えの対象とします。このスイッチを指定しない場合は1桁目から並べ替えの対象します。
例1 UNSORT.TXTの各行を、逆順に並べ替え、ファイルSORT.TXTに書き出します。
SORT /R < UNSORT.TXT > SORT.TXT
例2 ディレクトリ表示の14桁目から並べ替えを行い、画面に表示します。
DIR | SORT /+14
SPEED
機能 標準のRS-232Cインターフェイスに対するパラメータの設定と初期化をします。
書式1 SPEED
書式2 SPEED ポート番号 ボーレート キャラクタ長 パリティチェック ストップビット長 Xパラメータ
SUBST
機能 仮想ドライブ名でのパス名の置き換えと、設定状況の表示をします。
書式 SUBST [パス] [/D]
/D 置き換えを解除します。
B:\USR\FRED\FORMSを仮想ドライブ”Z"として作成します。以後、パス名を指定する代わりに、ただ”Z:"とするだけで、このディレクトリを参照することができます。
SUBST Z: B:\USR\FRED\FORMS
SWITCH
機能 メモリスイッチの設定を変更と、設定状況の表示を行います。
書式1 SWITCH
書式2 SWITCH [R0 [パラメータ]] [PR [パラメータ]] [MY [パラメータ]] [CR [パラメータ]] [N1 [パラメータ]] [BT [パラメータ]] [N2 [パラメータ]]
R0 9600, 4800, 2400, 1200, 600, 300, 150, 75, B8, B7, PN, PE, PO, S1, S2, XON, NONE
PR CEN24, CEN16, DN, DF
MY 128K, 256K, 384K, 512K, 640K, 768K
CR WE, GN
N1 YES, NO, 10, 8, 5
BT STD, 1MFD, 640KBFD, H1, H2, SHD, OD
N2 YES, NO
SYS
機能 カレントドライブにあるMS-DOSのシステムファイルをドライブで指定するディスクにコピーします。
書式 SYS ドライブ名:
TIME
機能 システムが管理する時刻の表示と設定を行います。
書式 TIME [hh[:mm]]
TREE
機能 指定されたドライブの、各ディレクトリとサブディレクトリのパス名(オプションでその内容も)を表示します。
/F 各ディレクトリ中のファイル名も表示します。
TYPE
機能 ファイル名の内容を画面に表示します。
書式 TYPE ファイル名
VER
機能 MS-DOSのバージョン番号を表示します。
書式 VER
VERIFY
機能 ディスクへの書き込み時に、ベリファイ(検査)を行うかどうかを設定します。
書式 VERIFY [ON|OFF]
VOL
機能 ディスクのボリュームラベルを表示します。
書式 VOL [ドライブ名:]
XCOPY
機能 ファイルとディレクトリを、下位レベルのディレクトリがある場合はそれを含めてコピーします。
書式 XCOPY パス1 パス2 [/A] [/D:日付] [/E] [/M] [/P] [/S] [/V] [/W]
/A アーカイブ属性が付いているファイルをコピー元としてコピーします。
/D: 指定した日付以降に修正されたファイルをコピー元にします。
/E サブディレクトリを、空でもコピーします。/Sスイッチとともに指定します。
/M /Aスイッチと同様、アーカイブ属性の付いたファイルだけをコピーし、その上でアーカイブ属性を解除します。
/P コピーするかどうか、ユーザーの確認を求めながら処理します。
/S 指定したディレクトリの内容と、空でないサブディレクトリの内容もコピーします。
/V ファイルごとに、正確にコピーされているかどうかを確認(ベリファイ)します。
/W 何かキーを押すまで待って、処理を開始します。

バッチ処理コマンド

ECHO
機能 バッチプログラムの実行中にコマンドを表示するかどうかを設定します。
書式 ECHO [ON|OFF|メッセージ]
FOR
機能 バッチ処理やファイル処理を反復して行うコマンドです。
書式1 FOR %%{C} IN 項目セット DO コマンド
書式2 FOR %{C} IN 項目セット DO コマンド
変数%Fに、カレントディレクトリの".ASM"で終わるファイルを代入するものです。
FOR %F IN (*.ASM) DO MASM %F;
GOTO
機能 バッチファイル処理の流れをラベルで定義されている位置へ移します。
書式 GOTO ラベル
"REM looping..."の表示を続けます。
:foo
REM looping...
GOTO foo
IF
機能 条件判断に応じてバッチ処理を行います。
書式1 IF [NOT] ERRORLEVEL 数値 コマンド
書式2 IF [NOT] 文字列1==文字列2 コマンド
書式3 IF [NOT] EXIST ファイル名 コマンド
PAUSE
機能 バッチファイルの実行を停止します。
書式 PAUSE [コメント]
REM
機能 バッチファイルを実行中に、バッチファイル中のREMコマンドと同じ行に書いたメッセージを表示します。
書式 REM [コメント]
SHIFT
機能 バッチファイル処理で、パラメータを10以上に置き換えることができます。
書式 SHIFT

CONFIG.SYSのコマンド一覧

BREAK
機能 Ctrl+Cのチェックを行うかどうかを設定します。
書式 BREAK ON|OFF
BUFFERS
機能 ディスクバッファのメモリ領域を指定します。
書式 BUFFERS=n
n 2〜99、既定値は2です。値を増加すると、ディスクのアクセスが速くなります。
DEVICE
機能 指定したデバイスドライバファイルをシステムに登録します。
書式 DEVICE=[ドライブ:]ファイルパス [パラメータ]
FCBS
機能 同時にオープンするファイルの数を指定します。
書式 FCBS=x,y
x 一度にオープンするFCBの数を1から255の範囲で指定。既定値は4。
y 最初にオープンしたy個のファイルのクローズを禁止。0から255の範囲で指定。既定値は0。
FILES
機能 2FH?60Hのファンクションコールでオープンされるファイルの数を指定します。
書式 FILES=x
x 一度にオープンするファイルの数を8から255の範囲で指定。(8から255の範囲。既定値は8。)
LASTDRIVE
機能 仮想ドライブを含めた、アクセスするドライブの最大数を指定します。
書式 LASTDRIVE=x
SHELL
機能 パス名で指定したファイルをコマンドプロセッサとします。
書式 SHELL=[ドライブ:]ファイルパス [パラメータ]
BUFFERS=10
FILES=10
DEVICE=necdic.drv
BREAK=on
SHELL=c:command.com c:\ /p

コントロールキャラクタ機能

コントロールキャラクタ 機能
CTRL+C 実行中のコマンドを中断する。
CTRL+H コマンド行から最後の1文字を除去する。
CTRL+J スクリーンの上だけで改行する。
CTRL+P プリンタへのエコー出力の開始・終了
CTRL+N CTRL+Pと同じ。
CTRL+S ディスプレイへの出力を中断する(任意のキーを押すと再開する。)
CTRL+X コマンド行を空にして、スクリーン上で改行し¥記号を表示する。テンプレートに影響は与えない。

テンプレート機能一覧

機能 使用キー
1文字のコピー f1
指定文字までコピー f2
テンプレート内のすべての文字をコピー f3
1文字をスキップ(コピーしない) f4
指定文字までをスキップ(コピーしない) f5
入力の取り消し f6
テンプレート内への書き込み f7
文字の挿入 INS, f8
文字の置き換え f9
CTRL+Zの挿入 f10

出典:NEC MS-DOS 3.3C ユーザーズガイド、日本電気株式会社、1990年発行


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