PC-9801RXに80287(数値演算プロセッサ)を取り付ける

Image: PC-9801RXに80287(数値演算プロセッサ)を取り付ける

NEC PC-9801RXに80286用数値演算プロセッサ『80287』を取り付ける

ジャンク品として出ていたAMD P80C287-10を購入した。足があらゆる方向に曲がっていたが、ポッキリ折れていないだけPCパーツとして十分使いものになる。ラジオペンチで修正すれば1分で元通り。

取り付け方法

PC本体のケースカバーを取り外して、内部からCPUボードを取り外す。

Image: PC-9801RX 内部

CPUボードの『286 NDP』と書かれたソケットに80287を差し込む。写真では既にIntel D8087-2が差してある状態だが、標準構成ではここは『V30 NDP』の空きソケットになっている。

Image: PC-9801RX CPUボード

メインボード上のメモリースロット付近にあるストラップスイッチ(SW7)を次の場合に応じて変更する。

Image: FPU jumper on PC-9801RX

80287 8MHz品(純正品型番: PC-98XA-03)
01-02,03-04
80287 10MHz品(純正品型番: PC-98XL-03, PC-9801-63)
08-07,06-05

CPUボード、カバーを元に戻す。ちなみに、V30用の数値演算プロセッサ(PC-9801-33)を取り付けるときには何もしなくてよい。

ソフトウェアの設定方法

ソフトウェアによってはメモリスイッチの設定を変更しないと数値演算プロセッサの機能が活用されない場合がある。

私のPC-9801RXは本体内蔵のバックアップ電池(組電池)を抜いてあるので、メモリスイッチの設定が保持されない。起動毎にメモリスイッチの設定を変えるのは手間なので、AUTOEXEC.BATに次の1行を追加した。

SWITCH N1[YES 8] N2[YES]

設定を変えても、設定変更前と比べて動作が速くなったかどうかはわからなかった。数値演算プロセッサに対応したソフトウェアはLotus 1-2-3 R2.2J以降やAutoCAD、一部の科学技術計算ソフト、N88-BASIC(86)でSINなどの数学関数による浮動小数点演算を使用する場合など。事務処理ソフトやゲームソフトなど、たいていのMS-DOSソフトでは数値演算プロセッサの有無は処理速度に影響しないので、一般ユーザーにとってはあんまり使いどころがないんだなー。


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